アークライト・ゲーム賞2022に『ミリメモリー』
アークライトは16日、アークライト・ゲーム賞2022を発表した。最優秀賞には、目分量で長さを当てる『ミリメモリー』が選ばれた。
ゲームマーケット大賞終了後に始まり、今年で3回目の発表となるゲーム賞。過去3回(今年の大阪は中止)のゲームマーケットで発表または発表予定だった作品の中から、アークライト社が商品化を前提に評価して発表する。
面白い体験ができる、何度も繰り返し遊びたくなる、思わず人に紹介したくなる、遊んでいる人の周りの人も思わず遊びたくなる、普遍性がある、時流に合っているという基準で同社のボードゲーム制作部門スタッフが選考し、最優秀賞作品は、希望すれば原則として1年以内に同社から商品化される。過去の最優秀賞作『ドキッと!アイス』『ワードスコイ』はいずれも製品版が発売された。
今回の最優秀賞『ミリメモリー』は、1円玉の直径や単三電池の長さをなどを目分量で推測して、正解とのズレが少ない人が勝つゲーム。長さはカードをずらして表現することで、視覚的にもわかりやすくなっている。
優秀賞・佳作は以下は次の通り。
【アークライト・ゲーム賞2022】
最優秀賞:ミリメモリー(とどのつまり)
優秀賞:
タルカ(オーヤマゲーム)
間違い探し開発課(ボドゲイム)
プラネピタ(SzpiLAB)
佳作:
チキンドミノ(よっけ亭)
サーオボロス(倦怠期)
ナナ(Mob+)
命令文を作る(オーヤマゲーム)
ハッククラッド(遊陽ゲームズ)
ハチトレイン(BDS)
マダハイール(アソビケーションゲームズ)
大きなかぶ(あそぼ~な)
迷子の夜(KOAXA)
GOLDEN ANIMAL(新ボードゲーム党)
札幌開拓で名声を競う『Sapporo -1876-』7月15日発売
うちばこやは7月15日、『Sapporo -1876-(サッポロ1876)』を発売した。ゲームデザイン・ゲームデザイン:Takeo Yamada、アートワーク:浅野竜希、ボックスイラスト:ウラベロシナンテ、2人用、12歳以上、45分、5800円(税込)。
明治時代に札幌に開拓移住した地方藩士となり、札幌農学校で子弟を育成して、氏族の名声を競う2人用ボードゲーム。「精神科医のボードゲーム日記」のtakewatch氏がデザインし、『アマルフィ』に続いてリリースされたストラテジーゲームである。
手番にはの王学校、中央市庁舎、開拓使村、異人館のいずれかを選び、資源を支払ってアクションポイントを得る。そのアクションポイントで移動先に対応するアクションを実行する。ワーカーを増やし、そのワーカーを開拓や市議会に出し、さまざまな効果をもった建物やボーナス得点をもたらす有力者を獲得する。
手番プレイヤーがアクションを行った後、相手も同じアクションを実行する。このバリアブルフェイズにより、自分だけが得をするアクションを選べるか、互いの状況と狙いをよく見極めて行動することが勝利の鍵となる。
選択した行動によって「収穫」と「決算」という2つのトラックが進み、収穫では開拓の進度によって資源やお金が、決算では市議会のマジョリティで得点が入る。収穫と決算が合計5回発生したらゲーム終了で、合計得点で勝者を決める。
建物と有力者の組み合わせによってゲームごとに異なる戦略が生まれ、うちばこやプロデュースのハイクオリティなコンポーネントも見どころ。ミドル級のほどよいプレイ感で濃厚な戦いが楽しめる。
Sapporo -1876-(Yamada / Uchibakoya, 2022)
札幌開拓テーマの2人用ゲーム。手番プレイヤーのアクションを相手もできるので、ミラーリングプレイの連続になるが、アクションコストで支払う資源やお金を見て小さな差を重ね、鼻差で勝つことを目指す pic.twitter.com/NVMLEbNSqy— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) July 26, 2022