テウスフィア(Tevsphere)
あっちにもこっちにも置きたい
4つの惑星から得られる資料(カード)を4パターンでマイボードに配置して探索するリソースマネージメントゲーム。ゲームマーケット2022春で杓子兵器が発表した。資源から得点に至る変換ルートを効率よく、数多く作るにはどのカードをどこに配置するのがよいか悩ましい。
手番には場からカードを獲得したり、獲得したカードをプレイヤーボードに配置したり、酸素を補給したり、他の惑星に移動したりする。どのアクションも時間や酸素のコストが必要で、獲得するカードや配置する場所によってコストが変わる。使った時間はタイムトラックを進め、一番進んでいない人がアクションを行うタイムトラックメカニクス。使った酸素はプレイヤーボードで管理する。
プレイヤーボードの下に配置する「加工」では、利用できる資材が増える。この資材で、プレイヤーボードの左上・右上・右に別のカードを配置できるようになる(「技術習得」「開発」「調査」)。「技術習得」と「開発」は特定のアクションのコストを下げることができ、「調査」は得点になる惑星アイコンを獲得できる。
全員が一定の時間を使うと、母船が次の惑星に移り、その惑星を中心とした探索が始まる。こうして全ての惑星の探索が終わったら得点計算で、調査の惑星アイコン、技術習得と開発に置いたカード枚数の掛け算、加工できる資材の得点を合計して勝敗を決める。
基本的には母船のある惑星でカードを獲得するが、惑星によって産出される資材が異なるため、隣の惑星まで取りに行ったほうがよいこともある。また、みんなが調査した惑星アイコンは希少性が下がって得点が下がるため、みんなが調査していない惑星アイコンを取りに他の惑星まで行くこともある。移動コストがかかる上に、母船まで戻ってこないと酸素補給ができないことから、気軽に移動することはできない。他のプレイヤーを出し抜いてどこで母船から飛び出すか。
手札と並んでいるカードを見比べて、どのカードを取り、どの順番でどこに出すか計画するのが楽しい(欲しいカードを他プレイヤーに取られてしまうことも)。とはいえ「調査」の得点が(希少度が多少下がっても)一番高いので、技術習得や開発ばかりに腐心してもいられない。「技術習得」や「開発」を一切せずに「調査」にすべてつぎ込んだプレイヤーが勝利することもあるが、もっとうまく回せるような気にさせる作品である。
TEVSPHERE(テウスフィア)
ゲームデザイン:雨崎レール/イラスト:さにあ
杓子兵器(2022)
1~4人用/8歳以上/60~90分
大中小で3目並べ『オートリオ』リニューアル日本語版、7月9日発売
カワダは7月9日、『オートリオ』リニューアル日本語版を発売した。ゲームデザイン:B.ペターソン、2~4人用、8歳以上、20~30分、3080円(税込)。
オリジナルは2015年、マーブルズ社(アメリカ)から発売された。2016年にフィンランドとスウェーデンで年間ゲーム大賞に選ばれている。その後木製ボードのデラックス版がカワダから国内発売されていたが、プラスチック製ボードに変わっての再版である。
大中小のコマを順番において、自分の色のコマを大中小または同じサイズで3個並べるか、1つのマスに大中小全部置けた人が勝ちとなる。3目並べだが複数のパターンが併存しているため予測困難なゲームだ。