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2025年の日本語版ボードゲーム発売、200タイトル以上を維持

今年1年に発売された海外ボードゲームの日本語版は220タイトルであることが当サイトの調べでわかった。過去最高だった昨年から18タイトル減少したが、200タイトル以上を維持した。

今年は早々からトランプ関税の間接的な影響でリリース数の減少や価格の高騰が懸念されていたが、小箱のリリースが堅調でタイトル数は平年並み。2019年からほぼ毎年220タイトル以上を維持している。ただし円安の影響で中箱でも5000円を超えることが珍しくなく、「ゲーム内容に比して価格が高い」という理由で日本語版リリースを見送ったケースも多くあると見られる。

1万円以上のボードゲームは13タイトルと昨年の29タイトルから大幅に減少し、9000円台でぎりぎり踏みとどまっているものが目立つ。海外メーカーも売れ残りのリスクを敬遠して高額なボードゲームのリリースを絞っているという事情もありそうだ。

ゲームマーケットでリリースされる国産ゲームは新作ばかり注目されて旧作が売れない傾向があるのと対照的に、海外ゲームはロングセラーの定番が売れて新作が売れない傾向が顕著になっている。予算・時間が限られている中で、海外ゲームは新作の話題性をどのようにして高めていくかが今後の課題となるだろう。

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フェアはもうたくさん(Fair Enough)

駆けずり回った思い出

エッセン・シュピールは昨年から公式ボードゲームを企画するようになった。昨年はラルフ・ツァ・リンデのロール&ライト『戦利品(Loot)』で、エッセンの公式キャラクター「ミープス」が大きく描かれていた。そして今年はフリーゼのデザインで、セットコレクションのカードゲームである。フェアが終わるまでにチェックしておいたゲームを無事回収できるかがテーマ。

各ラウンドは、リサーチフェイズとコレクションフェイズに分かれている。リサーチフェイズでは3枚の場札からアイテムカードを2枚まで(0枚でもよい)を取り、手札にする。同じ色を集めれば集めるほど高いボーナスが付くのでそれを狙うが、終盤は残った手札が失点になるので取らないこともある。これを2周。

コレクションフェイズになったら時間カードをめくり、本日の制限時間が発表される。そうしたら順番に手札からアイテムカードをプレイして制限時間をカウントダウン。誰かが制限時間をちょうどカウント0にするか、全員が降りたらラウンド終了となる。カウント0までに確保しておかないと出したカードは捨て札になってしまう。

カウント5くらいの射程圏に入ると、降りた方が安全という選択肢が出てくるが、時間を倍に減らす特殊カードもあり、油断はできない。ラウンドを一気に終わらせるため、時間がかかるアイテムを後まで取っておくのはリスキーだ。また、高価なアイテムは他プレイヤーから「売り切れ!」カードで捨て札にされる恐れもある。

6ラウンド(エッセンシュピールは4日だが)でゲーム終了。最後まで出せなかったカードは、特殊カードも含めて失点で、出したカードの素点と、同種3枚以上集めたアイテムのボーナスを足して得点を競う。

アイテムはスリーブ、限定品、TCG、インレイ、ミニチュア、ダイス、グッズ、サイン入りブロマイド、プロモの9種類。フリーゼ自身のブロマイドがあったりしてニヤリとさせられる。

Fair Enough
ゲームデザイン:F.フリーゼ/イラスト:C.オッパラー
スケリッヒゲームズ(2025年)
2~5人用/8歳以上/30~45分