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魔法の沼地で領地争い『フェヤズ・スワンプ』日本語版、1月23日発売

ケンビルは1月23日、『フェヤズ・スワンプ(Feya’s Swamp / El Pantano de Feya)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:H.オスターターク&A.オスターターク、イラスト:M.ディミトリエフスキ、2~4人用、12歳以上、90分、7920円(税込)。12月23日まで下記サイトで先行販売中。

『テラミスティカ』の作者が兄弟でデザインし、フラクタル・フエゴス(チリ)から今年発売されるゲーマーズゲーム。ファンタジー世界の魔法の沼地で漁場や住まいを見つけ、交易し、時には神の力を借りて最も繁栄した一族になることを目指す。

手番にはワーカープレイスメントで沼地の船を移動させて漁・交易・村の建設を行ったり、地上アクションで船の移動力を上げ、祭りを行い、祠を建てたりする。条件達成で勝利点が手に入る種族カードは早いもの勝ち。パスしたプレイヤーからボーナスタイルとガイドカードを選んで獲得し、次のラウンドへ。

ガイドカードは永続能力、ボーナスタイルは次ラウンド以降に1回きりの特典をもたらす。4ラウンド終了後に、島ごとの村と祠の掛け算、得点カードのパターン、魚、宝石、お金などの勝利点を合計して勝敗を決める。上級モードでは、4種類の部族にそれぞれ固有の非対称能力を入れてプレイすることもできる。

ケンビル:フェヤズ・スワンプ 日本語版

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クルティーボ(Cultivo)

建物への一本道のはずが

スペインを舞台に村々にワーカーを配置して作物を収穫し、道具を手に入れ、建物を建てる拡大再生産ゲーム。タイトルはスペイン語で「栽培」などの意味。作者のドラはこのところ1年に1作品というペースを守っており、安定した面白さがある。建設的なテーマ、90分ぐらいのほどよいプレイ時間、先取りの要素が複合して生まれる絶妙なインタラクションは、ユーロゲームの王道である。

村ボードをランダムに組み合わせ、最初のワーカーを置いてスタート。手番には新たにワーカーを配置する、すでにいるワーカーを移動させる、作物を生産する、道具を獲得する、建物を建てるという5つのアクションから2アクションを行う。組み合わせのクリエイティビティと、ダウンタイムのバランスがちょうどよい。

作物はスペインらしくトマト、オレンジ、ブドウ、オリーブ、小麦、木材があり、生産するときは1種類の作物を指定して、自分のワーカーがいるエリアの数だけ生産できる。したがってワーカーの配置と移動では、生産したい作物のエリアに集中させて、一度に複数の作物を生産したいところ。しかしワーカーの配置や移動は隣だったらタダだが、それ以上移動する場合や、水路をまたいで隣村に行くときは指定された作物を支払わなければならない。

その作物の支払いを楽にしてくれるのが道具である。道具タイルは5×5のグリッドにランダムに置かれていて、その列・行の作物を組み合わせて支払うことで獲得できる。どの道具が欲しいのか、そのためにはどの作物が必要なのかを考えて生産していくことになる。早い者勝ちなので、他プレイヤーが何を狙っているかも念頭におく必要がある。

道具は6種類あり、配置・移動コストを下げるもの、追加生産できるもの、作物を代替できるもの、追加手番ができるものがある。これらを集めることで、ワーカーを動かさずに同じ作物を大量生産するモノカルチャーでもやっていけるようになる。

そして道具を一定数集めると、指定された作物を支払ってその色の建物が建設できるようになる。建物は6種類あり、早い者勝ちの勝利点のほか、それぞれゲーム終了時にボーナス得点をもたらすので、できるだけ多く建てることが最終的な目標となる。実際やってみると、限られたタイルを他プレイヤーと取り合うために道具を一定数集めるのが大変。

場の道具が4つだけになるか、誰かが5つ目の建物を建てたらゲーム終了。まだまだ終わらなさそうだと思ったら、終盤は生産力があがるので早い。ポイントサラダというほど得点源は多くなく、それぞれ何を狙ってゲームを進めるかが明確であり、ほどよいプレイ時間に比して遊びごたえのある作品である。

Cultivo
ゲームデザイン:S.ドラ&R.ドラ&A.ツィマーマン、イラスト:A.ユング
シュピーレファイブル(2025年)
2~4人用、12歳以上、60~90分