Posted in か行 

キャッチミー・あほ!(Catch me Aho!)

暴走族が警察に捕まるのはいつどこで?

ダイス目で道路を逆走する暴走族と、反対方向に走るパトカーが、何回目にどこで鉢合わせするかを頭の中でシミュレーションし、対応するチップを素早く取るパターン認識ゲーム。日本テーマにイカれた作品を発表しているヘルドベルクスゲームズ(ドイツ)の作品である。箱絵や説明書には、暴走族の衣装に「お前の母ちゃんでべそ」「たんたん狸の金玉は風もないのにぶーらぶら」とか書かれていて怪しいが、その実、計算から反射への思考経路のショートカット化を経験できる。

道路タイルを環状に並べ、暴走族コマとパトカーコマを置いてスタート。基本ゲームでは道路の3箇所(上級ルールでは最大6箇所)に渋谷や池袋などの街がある。中央には、何回目チップと、どの街チップが置いてある。

2個のダイスを振り、ピンクのダイスで暴走族が、青のダイスでパトカーが矢印の向きに進むのを、各自頭の中でシミュレーションし、何回の移動で同じ街に入るか、そしてその街はどこかを素早く判断してチップを取る。何回移動しても同じ街にならないと思ったら「∞」チップ。

その後で実際に動かして答え合わせをし、取ったチップが全部不正解ならオニギリカード(HP)を2枚、チップを1つも取れないか、1つ正解で1つ不正解ならオニギリカード1枚失い、2枚とも当たっていたらオニギリカードを1枚回復する。誰かのオニギリカードの山がなくなった時点で、たくさん残っている人が勝ち。

写真の例では、暴走族は池袋、パトカーは湾岸からスタートして、1回目で暴走族もパトカーも渋谷に行くので、「1」「青」のチップが正解。これを早い者勝ちで考えるのは、結構頭を使うことがおわかりいただけるかと思う。慣れてくると、実質いくつ動くのかがわかってきてショートカットで答えを出せるようになるが、方向が逆向きなので間違いやすい。

ちなみにオニギリカードのオニギリの数はHPではなく、前段にトランプのスピードみたいなことをやるのに使う。各自15枚の山札を置き、ダイスを振って、その出目から始めて±1のカードを同時プレイで出し、最初に山札がなくなった人は初期枚数が17枚、2位は16枚、3位は15枚となる。

ところでヘルドベルクスゲームズの日本大好きフォルカーさんは昨年のエッセン・シュピールで会ったとき、鹿児島に移住して農業をやりたいと言っていたが、もう来日しているのだろうか?

Catch me Aho!
ゲームデザイン:T.プレヒト/イラスト:C.ベーグル
ヘルドベルクスゲームズ(2024年)
2~6人用/16歳以上/20分
国内未発売

Posted in 国産新作ゲーム

マーダーミステリーミニ第18弾『5人の銀行強盗』4月25日発売

グループSNEは4月25日、少人数で遊べる「マーダーミステリーミニ(MMM)」シリーズの第18弾『5人の銀行強盗』を発売する。ゲームデザイン:秋口ぎぐる、アートワーク:TANSAN、4~5人用、15歳以上、60分、2750円(税込)。

幻冬舎から2021年に発売された同名作品のリパッケージ版(内容変更なし)。銀行強盗団のリーダーが強盗の真っ最中に殺されたというミステリーで、登場人物ひとりひとりを各プレイヤーが担当し、逃亡前に真相の解明と独自の目的の達成を目指す。

パンパン! ——銀行強盗の真っ最中に、建物の地下から銃声とおぼしき破裂音が聞こえてきた。強盗団のメンバー数人が駆けつけてみると、金庫室の中にはリーダーであるミスター・ホワイトの死体が! 腹部には銃痕。頭部には打撲痕。手に銃を握りしめたまま壁にもたれ、絶命している。近くには血のついた警棒が転がっていた。同じ部屋には銀行の支店長の姿もあったが、結束バンドで手足をきつく縛られ、気絶していたため、犯人とは考えにくい。一階ではほかの人質たちも皆、厳しい監視下に置かれている。つまり、考えられる容疑者は、建物内を自由に動くことのできた強盗団のメンバー5人のみ。裏切り者がいるのか? 潜入捜査官がまぎれこんでいるのか? もしそうなら、このままアジトへ逃げ帰るのは危険だ。一刻も早く犯人を突きとめ、事情を明らかにしなくてはならない。逃亡へのタイムリミットが迫る中、メンバーはお互いの身体検査や人質への事情聴取、死体や周辺の調査等を、超高速で行う!

グループSNE:5人の銀行強盗