プレイスペース広島が閉店、独自ルートでボードゲーム輸入

広島市内のボードゲームショップ「プレイスペース広島」は6日、Xにて完全閉店を発表した。伊藤店長は近年、体調不良や通院でたびたびお店を休んでいた。
プレイスペース広島は1997年にオープン。個性の強い伊藤店長が独自ルートで輸入したボードゲームを日本語訳付きで販売。ゲームマーケットには第1回から出店し、メビウスゲームズ、ゲームストア・バネストと並ぶ三大ボードゲームショップとして注目を集めていた。エッセン・シュピールにたびたび参加して、マイナーメーカーのブースを精力的に周っている姿が見られた。
ボードゲームだけでなくTRPG、TCG、ダイスも豊富で、カタログにないものもリクエストに答えて仕入れてくれることも。店頭は商品が所狭しと並べられ、店主にいうと奥から出てくることもあって遠くからもファンが訪れていた。Xでは閉店を惜しむ声が多数寄せられている。

プレイスペース広島は完全に閉店となります。今までお世話になりました。 長年のご愛顧ありがとうございます。 沢山のご来店、ありがとうございました。 プレイスペース広島 伊藤
— プレイスペース広島 (@pshiroshima) July 6, 2025
スカルクイーン(Skull Queen)
ドボンの悲鳴
スートごとにどれくらい勝ちそうか/負けそうかをビッドするトリックテイキングゲーム。『スカルキング』(2013-14)のシリーズ作品だが、ビッド系トリックテイキングというところまでは共通であとはだいぶ異なる。デザイナーはドラで、『スカルキング』とは違ってシュミットシュピーレ版しか出ていない。
ビッドは自分の渡し板ボードに、4色の海賊コマを配置して行う。配られた手札を見て、まず強いか弱いかで渡し板ボードの表面か裏面を選び、次にスートごとに何回ぐらい勝てそう/負けそうかで海賊コマを配置する。トリックごとにこの海賊コマが動き、ラウンドが終わったときの位置が得点になる。端っこは得点が高いが、予想より勝ちすぎる/負けすぎると海賊コマが渡し板ボードからはみ出すと無得点。
予想が終わったらマストフォローでトリックテイキングを行う。トリックごとに色ごとの首位は海賊コマを1マス進め、最下位は1マス戻す。フォローできなくても、同じ色が2枚以上出ていればその中で首位と最下位を決めるため、最後の1枚まで油断できない。
ジョーカーの最強と最弱があるが、それ以上に予想を困難にするのが各色の8と5である。8がトリックの中にあると、自分が出したものでなくても首位は2マス進み、5があると最下位は2マス戻す。これで一気に得点が増えることもあるが、誰かに差し込まれてドボンになることも。手札がなくなったらラウンド終了で得点を記録し、人数分ラウンドで勝敗を決める。
海賊コマを真ん中あたりに置いてカードプレイでコントロールするのは、一進一退で高得点が期待できない。リスクを負って渡し板の端の方に置き、周囲が落っこちる中で危ない橋をわたって高得点を狙うスリルがたまらない。
Skull Queen
ゲームデザイン:S.ドラ/イラスト:C.アルヴァレス
シュミットシュピーレ(2024年)
2~6人用/8歳以上/30分