シン・アイス(Thin Ice)
氷上のガマン比べ
紙ナプキンを固定した輪に、破らないようにボールを置いていくキッズゲーム。ボールは少々ぬれていて、置くたびに水が広がって破れやすくなる。
紙ナプキンをセットして、ボール置き場に水を入れたらスタート。順番にボールをトングでつまんで、「氷」の上に置く。ポトリと落としてもいいし、そっと置いてもよい。ボールが置かれると、「氷」にはシミがじわりと広がり、どんどん危険な状態になっていく。
紙でも多少弾力はあって、やすやすとは破れない。でもその弾力が曲者で、同じところばかりが窪み、ボールがそこに集まって破れやすくなる。まだ大丈夫そうなところを探してボールを置きたい。
ボールを置いたらすぐ次の人にトングを渡す。「氷」が破れた時点でトングを持っている人が負けとなるからだ。
さていよいよ「氷」が割れるとき、これまたじわりと裂け目ができる。そして落ちていた紙がボトボト。「あ〜あ」金魚すくいに失敗したときのような脱力感がおかしい。これで落とした人の負けで1ラウンドが終了。ここまでだいたい5分。また新しい紙をセットして次のラウンドを始め、誰かが3回負けたときに負けの少ない人の勝ち。
くさのまさんとサシで勝負。上から容赦なくボトボト落とすくさのまさんに、はらはらしながらそっと置く私。置き方に性格も出る。序盤はボトボト落としても持ちこたえるが、後半になるとどう見ても危なげ。いったん置いたボールが転がって、ベリベリと破れ始めることも。
水を使って紙を破るとは、よく考えたもので感心した。深く考えることはなく、ノリで楽しめる。
Thin Ice
L.H.ハリス/プレスマントイ(1992年)
2人以上/5歳以上/30分
プレイスペース広島:シン・アイス(薄氷)
(写真の上にマウスを置くと、「氷」が破れたところの写真に変わります。)
消防隊(Feuerwehr)
間に合わなかった…
燃え広がる火事に消防隊で駆けつけ、消火活動にあたる協力ゲーム。1984年のドイツ年間ゲーム大賞候補作品である。地震でまる1日停電だった間、どこにも出かけられなくて暇を持て余す長女・長男と3人でプレイ。
四隅からトラックと消防車の列を作ってスタート。手番にはダイスを振って、トラックなら列を進め、火なら中央の赤いコマが1つ増え、放水ならトラックを1台取り除いて赤いコマを1つ減らす。サイレンはジョーカーでトラックか放水を選べる。
目的は、中央にある赤いコマが12個になる前に、全ての消防車が現場に到着すること。先に到着した人は、ほかの人のコマを動かすことができる。全員負けか、全員勝ちの協力ゲームである。
序盤からものすごい勢いで増えていく火の手。消火活動がとても追いつかない。1回目はあっという間に火が燃え広がって負け。2回目は序盤に燃え広がらなくて大丈夫そうだと思ったが、トラックがなくなったころから手に負えなくなり負け。おやつを食べてから再挑戦したがあっけなく負け。結局3戦全敗。
火が増える目が2つもあるので失敗するのも無理はないが、それにしてもこのバランス。子供たちも絶句していた。現実はこんなものではないことを願う。
Feuerwehr
N.レフライトナー/ヘルダー出版(1984年)
2〜4人用/5歳以上/20分
絶版・入手難