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チョコラトル(Chocolatl)

捧げ物の打算
ゲーム内容はこちら。6月からホビージャパンで取り扱われているが、今月になってさらにメビウスゲームズからも発売され、バレンタインでもないのにホットなゲームとなっている。ブルクハルトというネームバリューも大きい。
3人でのプレイレポート。私は最初の神殿に最強の12を仕込んでおいた。ゲーム中ずっと使えないが、この分だけ最後に得点になる上に、一番強いとボーナスも入る。そのせいで序盤はどこも取れず苦しい展開。
ビッドの仕方は、順番に2枚ずつビッドとオープンを繰り返すもの、全エリアに一挙ににビッドするもの、各エリアに1枚ずつビッドし、オープンしてもう1枚ずつビッドするものの3種類がある。1番目と3番目は、残りのカードが何かを踏まえてビッドできるので、足元を思いっきり見られてしまう。12のない私が苦しんだのはそのせいである。
苦境から出るべく、数字の大きいカカオカードへの交換を積極的に進めた。単独で強いカードがなくても、底上げされるとどこかは拾える。同様に強いカードを仕込んでいたトンデモブラウさんはビッドを恒久的に上げる作戦。鴉さんはアドバンテージをピラミッド建設に振り向ける。
私は老人をくらいながらも、小屋に集中して黒いダイスを4個集め、終了時まで取っておいた。黒いダイスは、ゲーム中にビッドをあげるか、最後まで取っておけば得点になる。そこまでの得点計算で私はダントツビリ。この黒いダイスが勝敗を分ける。期待値14では最下位を脱出できない。
ジャラララー……結果は20、逆転優勝!
最後はダイスで勝敗が決まったが、それは今回私が博打に走らざるを得なかっただけで、決して運ゲーではない。自分のカードに合わせてどこを重点的にビッドするか戦略を立て、ほかの人の狙いを読みあう駆け引きも熱い。思い通りにエリア1位を取れたときも、意外な1位が転がり込んできたときも、喜びはひとしお。
6つのエリアそれぞれ違うボーナスはどれもほしいものばかりで、毎回どこにビッドするか悩む。12枚のカードを2枚ずつビッドという単純なルールながら、エリア間のバランスがうまく取られているのはさすがベテランのブルクハルトである。時間も45分くらいで、爽快感が得られた。
Chocolatl
G.ブルクハルト/クワインドゲームズ(2010年)
3〜5人用/8歳以上/45分
チョコラトル

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子やぎのかくれんぼ(Geißlein, versteck dich!)

何匹いるだろうな?
グリム童話『おおかみと七ひきのこやぎ』に基づく記憶ゲーム。狼に見つからないように、子やぎたちを早く助け出そう。2004年ドイツ年間キッズゲーム大賞推薦リスト、ゆうもあ推薦ゆうゲームズ認定作品。

6つの缶のふたは、部屋の家具になっていて、その中に子やぎが5匹ずつ隠れている。ダイスを振って、出た色の家具の中に何匹子やぎがいるかを当てる。缶を開けて、当たっていたらそこから1匹子やぎを救出でき、外れたら何ももらえず狼がやってくる。2回外れると救出されたやぎを1匹食べられてしまう。

最初はどの家具も5匹ずつだから当てるのは簡単。でも1匹、また1匹と少なくなっていくうちに、どの家具に何匹いたか大人でも混乱してしまう。記憶力、集中力が試される。

誰かが7匹救出すればその人の勝ちで、その前に狼に6匹食べられると全員負け。

4歳の長男が、でたらめに言っているのかちゃんと覚えているのかよく分からないがよく当てる。8歳の長女は1回間違えたところでもう降参状態。記憶ゲームというのは集中力が必要な分、シビアな雰囲気になり勝ちだ。長女をなだめているうちにうっかりミスを多発し、長男が勝った。

さらに狼のプレッシャーもあって、箱のみかけほど和やかなゲームではないが、コマの減り方が均一ではなくだんだん難しくなっていくところがよくできたゲームである。神経衰弱(メモリー)ほど時間がかからないのもほどほどでよい。

Geißlein, versteck dich!
W.A.レーマン、C.レーマン/ハバ・ハバーマス社(2003年)
2〜5人用/4歳以上/15分
子やぎのかくれんぼ