1〜2タイトルのみ発表していメーカーから、デザイナー的に注目される作品をピックアップしました。
★トラヤヌス(Trajan)
S.フェルト作、2〜4人用、12歳以上、60〜120分、アンモナイト・シュピーレ(ドイツ)。
ローマ皇帝のもとで政治家となって名声をあげるボードゲーム。今年のドイツゲーム賞で3タイトル(『ブルゴーニュ』『ルナ』『ストラスブール』)が入賞したフェルトの作品です。アクション選択はマンカラ方式で、円形に並んだアクションスペースからコマを取って時計回りに1個ずつ置いていき、最後に置いたスペースのアクションを選択できます。領土を広げ、建物を作り、貿易し、元老院で票を集めます。→今日もプレイミス:トラヤヌス
★コニーアイランド(Coney Island)
M.シャハト作、2〜4人用、10歳以上、30〜60分、アルゲントゥム出版(ドイツ)。
家族経営の小さいアミューズメントパークを育てるボードゲーム。『ズーロレット』のシャハトがデザインしました。全員共通のボードに建物を作り、芸人を招き、やがて大きなアトラクションを建設します。アトラクションはたくさんの資材が必要になる上に、広いスペースと芸人が必要です。毎手番のはじめに収入が入り、これと建物の効果を合わせて自分のエリアを広げます。記者や警察などにお金を払って、特殊能力を得ることもできます。
★極悪非道(Nefarious)
D.X.ヴァッカリーノ作、2〜6人用、13歳以上、30〜60分、アスコラゲームズ(アメリカ)
昨年、田邉顕一氏の『伊能大図』英語版を発売したメーカーが、『ドミニオン』の作者の新作カードゲームを発売します。マッドサイエンティストとなって、冷凍光線、遮蔽装置、ロボット型ペットなどの開発を競争します。毎ラウンド、アクションを同時に選んでボードにコマを置く、収入を得る、設計図を得る、製品を作るなどを行います。ボードにコマを置くと追加収入が得られるようになります。毎ゲーム2枚のツイストカードが公開され、戦略が変わるのが特徴です。
★ドクターシャーク(Dr.Shark)
A.ボザ、B.カタラ作、2〜6人用、45分、フリカン(スイス)
『ミスタージャック』のメーカーが、『世界の七不思議』のボザを起用しました。南太平洋の島で、ギャングのボスが開いたパーティーに潜入して、秘密を暴きます。プール(布袋)の中にある手がかりを、サメに食べられないように気を付けて集めなければなりません。袋の中には、紙やすりやフェルトなどで表面加工されたジグソーパズルが入っており、指先の感覚を頼りに30秒以内に拾い出します。
★フュージョン(Fusion)
R.シュタウペ作、2〜4人用、6歳以上、シュタウペ・シュピーレ(ドイツ)
R.シュタウペ久々の作品となります。1〜6、f〜n、色の組み合わせが描かれたカードを、リアルタイムで出して手札をなくすゲーム。「=」の場合は文字か色が合うように、「+1/-1」は数字が1つ違いになるように、「≠」はいずれも異なるように出さなければなりません。瞬時の判断力が問われます。
★いちゃいちゃ(Flirt)
B.ラッハ、W.クラマー、U.ラップ作、3〜6人用、10歳以上、40分、W&Lシュピールシュパース(ドイツ)
今月日本語版が発売された『なんてったってホノルル』のデザイナーコンビがW.クラマーと組みました。自分のニックネームを考えてゲームに臨みます。お互いにじゃれあい、会うたびに好きになり、婚約して結婚に至ります。お互いSMSカードやハートを贈りあい、一番ポイントの高いベストカップルを目指します。
★開戦の理由(Casus Belli)
M.ゲルツ作、2人用、12歳以上、75分、PD出版(ドイツ)
ロンデルシステムによる戦争ゲーム『古代(Antike)』を2人専用にしました。ポエニ戦争(ローマ対カルタゴ)、ペロポネソス戦争(アテネ対スパルタ)の2つのシナリオがあります。先に9人の人物を掌握したほうが勝ちます。
・シュピール’11新作情報