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アートワークを一新『世界の七不思議 第二版』日本語版、拡張と共に1月下旬発売

ホビージャパンは1月下旬、『世界の七不思議 第二版(7 Wonders Second Edition)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.ボウザ、イラスト・M.コワンブラ、3~7人用、10歳以上、30分、6000円(税別)。デザインをあわせた拡張セット『都市(Cities)』『指導者たち(Leaders)』の第二版も日本語版で同時発売となる。各3400円(税別)。

ドイツ年間エキスパートゲーム大賞など多くのゲーム賞を受賞し、発売以来全世界で100万個以上を販売したベルギーの文明発展ゲームが今年、アートワークを一新してリメイクされた。ルールの変更はないが、一部のカードの入れ替えや効果の変更がある。

世界の七不思議とは、ギザのピラミッド、ロードスの巨人像、アレクサンドリアの灯台、エフィソスのアルテミス神殿、バビロンの空中庭園、オリンピアのゼウス像、ハリカルナッソスのマウソロス霊廟のこと。各プレイヤーは七不思議の1つの都市を担当し、「世代」と呼ばれる3つのラウンドで発展を競う。

毎ラウンド、全員にカードを配って同時に1枚ずつピックアップしてプレイする。カードには、建造可能な資源生産、市民、商業、軍事、科学、ギルドの建物を表し、各世代の終了時には両隣のプレイヤーとの戦争もある。第Ⅲ世代が終了したら、自分の都市、七不思議、軍事力、財産からもたらされる勝利点を合計して勝敗を決める。

3人から7人までという幅広いプレイ人数、同時ピックアップドラフトによる待ち時間の軽減そしてカードの組み合わせによる繰り返しプレイできる戦略性と、発売10年経っても色褪せない作品を新鮮な気持ちで遊ぼう。

世界の七不思議 第二版
内容物:七不思議ボード 7枚、七不思議カード 7枚、世代カード 148枚、交戦トークン 46枚、コイン 60枚他

世界の七不思議:指導者たち 第二版
内容物:七不思議ボード 2枚、カード 49枚、ボーナスの都市カード 6枚、コイン 18枚、スコアシート 1冊、新たな効果の説明シート 3枚、ルールブック 1部

世界の七不思議:都市 第二版
内容物:七不思議ボード 2枚、カード 42枚、借財トークン 26枚、外交トークン 4枚、コイン 6枚、スコアシート 1冊、新しい効果の説明シート 3枚、ルールブック 1冊



(コンポーネント写真は英語版)

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即身仏になろう!(Sokushinbutsu!)

なりたい→なかなかなれない→気がついたらなってた

カードを集める「五穀集めフェイズ」、集めたカードを捨てる「五穀断ちフェイズ」、そして手札をなくす「土中フェイズ」と3つのフェイズで即身仏になることを目指すカードゲーム。グループSNEゲームコンテスト2019入選作で、今年の秋に製品化された。土中フェイズが特に苦しい。

手番には山札からカードを引いた上で、ペアでカードを捨てるか、他のプレイヤーに1枚渡すか、パスをする。フェイズによってドロー枚数やペアの組み方が変わるが、基本は同じだ。

「五穀集めフェイズ」は、米、栗、麦、大豆、黍の5種類のカードが揃ったら上がりで、「五穀断ちフェイズ」は手札に五穀カードが1枚もなくなったら上がり。最後の「土中フェイズ」は手札を全てなくすか、手札を全て「鐘カード」にしたら上がりとなる。

「土中フェイズ」を最初に上がったら勝ちというわけではなく、途中のフェイズで獲得した得点を合計して勝敗を競う。そのため、引き運が悪くて先のフェイズに進めなくても、得点になる「漆茶」「入定」カードを多く出していれば勝てるかもしれない。

「土中フェイズ」は、他のプレイヤーにカードを渡すことができなくなるが、毎回山札から引かなければならない上に、他のプレイヤーからはどんどんカードを押し付けられる。手札をなくすには、同じカードのペアになるか、オールマイティの「読経」とペアにしなければならず、これが実に苦しい。あと1枚捨てれば上がれると思ったところに、要らないカードを引いてしまうというのが繰り返されることになる。

そのうち遅れていた人も皆土中フェイズに入ると押し付け合いはなくなり、後はお望みのカードを引けるかどうかの戦いとなる。「ターンはあるが、何もせず終わるかもしれない」という1回休みメカニクス(『ゲームメカニクス大全』TRN-16)である。何ターンも続くとだんだん苦しさを感じなくなってきて、淡々とした境地になってくるというところまでがシミュレーションなのかもしれない。

ゲームデザイン・猫柳生、イラスト・石野中
グループSNE/cosaic(2020年)
2~5人用/10歳以上/20~30分