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ワーカープレイスメント+デッキビルド『アルナックの失われし遺跡』日本語版、2月下旬発売

ホビージャパンは2月下旬、『アルナックの失われし遺跡(Lost Ruins of Arnak)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・ミン&エルウェン、イラスト・J.クス&O.フルディナ&J.ポリツァー&F.セドラツェク&M.バブロン、1~4人用、12歳以上、プレイ人数×30分、7000円(税別)。

昨秋のシュピールデジタルでチェコゲームズ出版(チェコ)から発表されたワーカープレイスメント+デッキビルドの冒険ボードゲーム。チェコゲームズ出版に勤める夫婦デザイナーのデビュー作品で、スカウトアクション(オンライン)で9位につけた。未知の無人島アルナックで、守護者に立ち向かい、島の秘密を手に入れよう。

プレイヤーは島を探検する考古学者の一団として島に上陸し、新たな場所を発見して発掘・研究し、守護者を撃退するなどのアクションで勝利を目指す。

アクションはワーカーをその場所に配置するだけでなく、コストをしてカードを支払って実行し、さらにカードプレイで追加の効果を得られる。ゲーム開始時のカードの内容は各プレイヤー共通だが、新たなカードを購入して自分のデッキを強化することができる。

島を探索するにつれて新しいアクションができるようになり、中にはワーカーでなくリソースが必要となるものも出てくる。限られたワーカーやリソースをどのアクションに振り分けるか、他のプレイヤーに先を越されないように考えなければならない。セットアップはゲームごとに異なり、その都度新しい戦略が試されるゲーマーズゲームだ。

内容物:メインボード(両面印刷)1枚、サプライボード(両面印刷)1枚、プレイヤーボード(両面印刷)4枚、カード 110枚、木製の考古学者コマ 8個、木製の研究トークン 8個、タイル類 131枚、紙製トークン 54個、プラスチック製トークン 37個、開始プレイヤーマーカー 1つ、月の杖(紙製)1つ、早見表シート 4枚、ルールブック

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ボード&ダイス社・ハンス社がタッシーニ氏打ち切り 差別語使用で

『ツォルキン』や『マルコポーロの旅路』などで知られるイタリアのボードゲームデザイナー、D.タッシーニ氏(写真)が、Facebookでのコメントで差別語を用いたとされ、ボード&ダイス社(ポーランド)とハンス・イム・グリュック社(ドイツ)は、同氏の作品制作や販売を中止することを発表した。ウェブ上では賛否両論でさまざまな反響が広がっている。

イタリア語のサイトで15日、「インクルージョンとボードゲーム」というテーマについてインタビューを受けたタッシーニ氏。差別は言葉自体ではなく文脈から起こるとして、その例としてアフリカ人の友人に「ネグリ」と呼んでいるが抗議されたことはないとした。

「ネグリ」はイタリア語で黒という意味の中立的な単語だが、英語では黒人への「Nワード」(差別語)に相当する。そこでタッシーニ氏の発言がNワードとしてツイッターで拡散。これに対してボード&ダイス社は16日、意図的であろうがなかろうと、タッシーニ氏の発言は人種差別であり、現在の契約については履行するものの、今後の制作を即時中断すると発表した。

これを受けてタッシーニ氏は17日、差別の意図はなく、イタリア語のコメントが英語に翻訳されたときに生じた問題であるとしつつも、言葉の使用が不適切であったとして謝罪。しかしハンス社は18日、タッシーニ氏の謝罪は人種差別解消の責務を理解していないものであるとして、『マルコポーロ』シリーズを今後再版も直販もしないこと、今後タッシーニ氏の作品を制作しないことを発表した。すでに市場にある分については小売店の負担を考え、回収はしないという。

ネット上ではこの発言が差別的であったかどうかに賛否両論が起こっているが、他のボードゲーム出版社が同調すれば、タッシーニ氏のデザイナー生命にも関わりかねない。

BLM関連では昨年7月、カナダ人ゲームデザイナー・E.ラング氏が、人種差別発言をしたユーチューバーのフォロワーを一斉ブロックしたことからアカウントが凍結される事態になったことがある(記事)。