不正解に導いているのは誰?『ダニー:映画を想う』日本語版、8月20日発売
すごろくやは8月20日、正体隠匿コミュニケーションゲーム『ダニー:映画を想う(Dany goes to hollywood)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・P.ヴィズカーロ、イラスト・A.バイヤルジョー、3~8人用、14歳以上、30分、2200円(税込)。単品で遊ぶことも『ダニー』と組み合わせて遊ぶことも可能。
オリジナルは2020年、グーアゲームズ(フランス)から発売された作品。イラストカードを並べて映画のタイトルを当てるゲームだが、不正解に導こうとする裏切り者「ダニー」役のプレイヤーが1人混じっている。
お題カードには5つの実在する映画名が並んでおり、そのうち1つが正解。出題者はイラストカードを並べて正解を表現する。ほかのプレイヤーは相談の上、どれが正解かを当てるが、予めランダムに配られている役割カードで密かに「ダニー」役になったプレイヤーは、さりげなく不正解に導こうとする。
出題者を交替しつつ、6回正解すればダニー以外の勝利。その前に3回不正解ならば、誰が「ダニー」役だったかを投票で決めて、当てられなければ「ダニー」役の単独勝利となる。「ダニー」役に出題者が回ることもあり、そこでのヒントの出し方も手がかりになる。
今作では新たに「ダニー」をサポートする新しい役割「ダニーの理性」を加えることができる。不正解に導きつつ、いかにも「ダニー」役であるかのように振る舞って、投票で本物の「ダニー」役が当てられないようにする。
収録されている映画100タイトルは有名どころばかりだが、映画好き同士で遊べばマニアックなワンシーンを表現したりしてさらに盛り上がるだろう。
ヒーフー!!(Hii Fuu!!)
「フー」できたと思ったらもう「ミー」
ちょうど2トリック取ったら得点になるトリックテイキングゲーム。ゲームマーケット2021大阪で発表され、当サイトの新作評価アンケートで票数1位となった注目作である。
配られたカードから9枚を選んでスタート。ちょうど2トリック取れるようにカードの色を調整したり、強いカードを残したりしておくが、思い通りになるとは限らない。マストフォロー・切り札なし(ルールブックにはもっと懇切丁寧に記されている)で、1トリック取ったら「ヒー」、2トリック目を取ったら「フー」といってコマを得点ボードに置く。3トリック目を取ってしまったら「ミー」といって脱落(手札は捨て札になる)。
得点ボードには2種類から選べるが、いずれも最後になると一番得点が高い。しかし最後になるには手札が少なくなってからであるため、リードカラーで強いカードをもっている可能性は低く、また2トリック目を取ると次の1枚でそのまま3トリック目になってしまうこともよくあってリスクが高い。1人も2トリック達成できないラウンドもあったりして、終盤は毎度スリリングで、ドラマチックな展開になる。
合計得点10点以上でサドンデスか、規定ラウンドの合計得点を競う。獲得トリックをヒーフーミーと数えていくのはわかりやすいだけでなく、「早くヒーしておきたい」「何とかフーできた」「これはもうミーですか」といった会話も楽しめるのが、数あるトリックテイキングの中でこのゲームに特有の体験である。
ヒーフー!!
ゲームデザイン・松本与左衛門/イラスト・長谷川登鯉
トマソン玩具(モグワイ)(2021年)
4~5人用/10歳以上/20分
通販:BOOTH/コロコロ堂/ゲームストア・バネスト/すごろくや/ボドゲーマ