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ハーメルンケイブ(Hameln Cave)

亡霊退治も手抜かりなく

亡霊を倒しながら崩れ行く洞窟から脱出することを目指す2人協力トリックテイキングゲーム。『トゥールームズ』『カルタマリナ』と注目の2人用ゲームを制作してきたYUTRIOがゲームマーケット2021秋に発表した。デッキビルドの要素を加えることで亡霊を倒さなければ途中で船は沈んでしまうし、船を進めなければ洞窟が崩れてくるという危機的状況を生み出している。

毎ラウンド、まず手札を1枚ずつ交換する。お互い何を出すかは相談できないので、この交換で相手に送るカードだけで、お互いの手札状況を「通信」しなければならない。そしてマストフォローのトリックテイキングを行う。

カードにはスートに関係なく舵輪、亡霊、マーメイド、サーベルのマークがあり、2人が出したマークの組み合わせによって船が進んだり、亡霊を倒したりできる。船が進む場合、勝ったプレイヤー側に進み、行き止まりや亡霊のマスがあるのでうまくどちらが勝つかまでコントロールしたいところだ。

船が最後のマスまで進めば2人の勝利となるが、先を急ぎすぎてはいけない。亡霊のカードが出されたり、船が亡霊のマスに入ったりするたびにストックの亡霊カードが減っていくが、ストックがなくなるとゲームオーバーになってしまうのである。つまり亡霊カードのストックはHPのようなものであり、積極的に亡霊を倒して回復させなければならない。

しかし亡霊退治にばかり集中して船が進まないと洞窟の崩落に巻き込まれてしまう。3ラウンドと5ラウンドにチェックがあり、規定ラインを通過していなければゲームオーバーである。HPを回復させながら、できるだけ亡霊マスを踏まないようにして着々と進む。

最初の手札交換だけでなく、相手の出したカードから、何のカードが残っているかを推理して対応するところは『ザ・クルー』の面白さに通じる。一か八かという場面も少なくなく、見事狙い通りになったときは気持ちいい。6人のキャラクター能力の組み合わせによって展開も変わり、難易度調整も可能。アートワークやストーリーへの没入感も申し分なく、非の打ち所がない作品だ。

HAMELN CAVE
ゲームデザイン・秋山昂亮&高津勇星/アートワーク・ごんけ賢吾&オノデラ
YUTRIO(2021年)
2人用/10歳以上/10~20分
通販:BOOTH

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めざましテレビでボードゲームTOP5、1位は『おばけキャッチ』

フジテレビ系列の情報番組「めざましテレビ」で12月22日、ヨドバシカメラのボードゲーム売れ筋TOP5が紹介された。1位は『おばけキャッチ』(当サイトのレビュー)。

紹介されたのは「まいにちランキング」コーナー。「Xmasやお正月に家族で!」というコピーで、5位から順番に発表された。5位は『人生ゲーム』、4位は『どこでもドラえもん 日本旅行ゲーム5』。3位は『ブロックス』、2位は『鬼滅の刃 人生ゲーム』、そして1位は『おばけキャッチ』。

『おばけキャッチ』は2010年にツォッホ社(ドイツ)から発売され、2012年からメビウスゲームズによる日本語版が流通している。5つのコマから、カードのイラストに色も形もないものを早いもの勝ちで取るパターン認識ゲーム。大人でもうっかりすると間違ってしまうので、本気で遊べる。

『ブロックス』の紹介では同じ色のピースの辺が接して置かれているプレイ風景が映し出され、指摘を受けて公式Twitterで謝罪コメントが投稿された。この間違いには愛好者から厳しい意見も出たが、日本発売元のマテルジャパンは「スタッフ様が間違わないくらいメジャーな存在になれる様、1位を目指して頑張ります」と前向きにコメントしている。