ボードゲームカフェバー:2021年の新規開店は30件
2021年のボードゲームカフェバーの新規オープンは30件だったことが、当サイト調べでわかった。過去最高だった昨年の52件から4割以上の減少で、長引くコロナ禍の影響が如実に現れている。
今年は年明けすぐから第3~5波に見舞われ、感染者・重傷者・死者ともに昨年以上。国の緊急事態宣言も1月と4月に出され、オリンピック前後の急増を経て9月まで解除されなかった。このような状況下で過去最高の新規オープン件数となった昨年から、5年前の水準へと後戻り。ただし飲食を伴わないプレイスペースは昨年までの水準を維持している。
現在、日本国内で営業しているボードゲームカフェは240件、ボードゲームプレイスペースは149件(ボードゲームカフェバー/プレイスペースリンク集)。ボードゲームカフェバーの閉店件数は10件と、昨年の11件、一昨年の11件と同程度。現在は多くのお店が平常営業に戻っているが、すでに飽和状態になっている地域もあると見られ、新規開店数はここからV字回復するのか、落ち着きを見せるのかは見通せない。
オボンダービー(Obon Derby)
ご先祖様に早く帰ってきてほしいあまり
お盆のお供え物として飾られる足を付けたキュウリやナス。ご先祖様が早く帰ってこれるようにという願いが込められた「精霊馬(しょうりょうば/うま)」である。これをテーマにした粋なゲームがゲームマーケット2021秋に発表された。発売したのは『ソクラテスラ』『サメマゲドン』のAzb.Studioで、今回もカードの組み合わせで変な精霊馬が作られる。
ゲームボードと馬コマがあり、ランダムに割り当てられた順番でカードを出し、その効果を使ってゴールを目指す。カードの効果は「1マス進む」といった単純なものから、「同じマスの馬を1頭戻して1マス進む」といった足の引っ張り合いになるものまでさまざま。手札を使い切ったら配り直してレースを続ける。
だいたい3ラウンドぐらいで誰かがゴールするようだ。ゴールしたときに出していたカードはディスプレイに並べて讃えられ、先に2勝したプレイヤーの勝ちとなる。3ラウンド目の順位決めで上位を引ければだいたい勝利できるが、たまに肝心のカードが手札になくて勝利が転がり込んでくることもあった。
キュウリやナスばかりでなく、バナナや缶チューハイやエビフライなど、およそ精霊馬にふさわしくない素材もあり、レースが終わるたびに優勝した精霊馬の鑑賞会を楽しめる。
オボンダービー –合体精霊馬グランプリ–
ゲームデザイン&イラスト・Azb.Studio(2021年)
2~6人用/10歳以上/15~30分
追記:日経新聞の取材が来たとき皆が真剣に遊んでいたのはこれである。
【特集】山形県長井市にある曹洞宗の古刹、洞松寺の「ボドゲ会」。新作ボードゲームを楽しむ会です。「勝敗はどうあれいい時間を過ごしたと満足できる」のは「皆で幸せに」と説く大乗仏教の教えとも通じると住職の小野卓也さん。19日付朝刊「ボードゲーム 盤上に広がる世界」より #nikkeithestyle pic.twitter.com/ac9dsHWOM5
— NIKKEI The STYLE (@NIKKEITheSTYLE) December 19, 2021