ヴェネツィアのガラス職人競争『ミルフィオリ』日本語版、9月→2023年2月9日発売
メビウスゲームズは9月2023年2月9日、『ミルフィオリ(Mille Fiori)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:R.クニツィア、イラスト:S.ロレンツ、2~4人用、10歳以上、60~90分、6200円(税込予価)。
イタリア・ヴェネツィアのムラーノ島を舞台に、ガラス細工を作って売るドラフト&タイル配置ゲーム。タイトルはイタリア語で「千の花」という意味。R.クニツィアのデザインで、シュミットシュピーレ(ドイツ)から昨秋発売された。
5枚のカードから1枚を選び、ボード上の対応するマークのマスに自分のクリアコマを置く。残りのカードはそれぞれ左隣のプレイヤーに渡す。
ボードには5つのエリアがあり、工房では材料を揃えてボーナス点を獲得し、住居では順番にタイルを置いて得点する。人物はピラミッド状に配置し、交易はパターンを作り、港では品物を揃えて船を進める。追加カードをプレイできるボーナスもある。カードのストックか誰かのコマがなくなったらゲーム終了で、合計得点を競う。
さまざまな得点パターンに他のプレイヤーとの順番を巡るインタラクションが絡み合い、クニツィア特有のジレンマとユーロ感を生み出している。
ダンジョン、ダイス、デンジャー(Dungeons, Dice & Danger)
ボスを先に倒すのは誰だ
ダンジョンを探索してドラゴンを倒し、宝を持ち帰るロール&ライトゲーム。ゲーマーズゲームの人気ブランド「アレア」が今年発表した作品で、R.ガーフィールドを起用した。難易度の違う4種類のシートでプレイできる(写真は上級用の恐竜マップ)。
手番プレイヤーは5つのダイスを振り、全員がその中から2つのペアを作って対応する数字を塗りつぶす。スタートプレイヤーは黒いダイスも利用できる。いつでも塗りつぶせるのはダンジョンの入口(緑色のマス)で、後はそこからつなげて塗りつぶしていく。必ず2マス塗りつぶさなければならず、その数字で塗りつぶせるマスがないときはライフを失う。
途中には宝石のほかに宝箱もあって、ライフの回復や1マス無料塗りつぶし、親手番外での黒ダイスの利用などの特殊能力から1つを選べる。どのマスも塗りつぶせないとライフを失うだけでなく他プレイヤーに後れを取ることにもなるので、これらの特殊能力をうまく使って先を急ごう。
途中に立ちはだかるモンスターは、指定された数を何回か出して倒す。中ボスと大ボスは、途中で通る足跡で攻撃できる数を増やすことができる。全てのモンスターが1回以上倒されたらゲーム終了。塗りつぶしたマスのコンプリート状況などで合計得点を競う。
紙ペンゲームの常として、他のプレイヤーとのインタラクションが少ないということがあるが、このゲームはモンスターを他プレイヤーよりも先に倒して先着ボーナスをもらうというところでインタラクションを持たせている。終盤になると、大ボスの残りライフを各自が申告して「あと4つ!」「うわ、間に合わねー」などとエキサイトする。
4~5個のダイスの組み合わせはさほど多くないが、シート上にいくつかの選択肢があって、その先のことまで考えて選択しようとなるとかなり考えることは多い。時間も紙ペンにしては長く、じっくり遊べるアレアならではのクオリティといえるだろう。
Dungeons, Dice & Danger
ゲームデザイン:R.ガーフィールド/イラスト:C.ケンデル
アレア(2022年)
1~4人用/12歳以上/45~60分