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プラネピタ(Planepita)

謎の重力の正体は…磁力

おはじきゲームはたくさんあるが、『キャロム』ぐらい広い盤面ならまだしも、盤面が狭くなるほど微妙な力加減が求められ、弱すぎて空振りしたり、強すぎて盤面から飛び出したりしてしまうのは爽快感がない。

その点で、クラウドファンディングで100万円以上を集め、製品化されたこの作品のコマの動きは衝撃的だった。コマの片面に磁石、ボードの内部に鉄が埋め込まれており、狭い盤面でぶつけられても持ちこたえるのである。それは超重力で宇宙人たちが動けなくなったかのよう。これで爽快感だけでなく、強弱を気にせず方向や角度の微調整もできるようになった。

円形のボードは4分割されており、それぞれ自分のサイドにアクリル板の宇宙船を置いて、コマを盤上に弾く。弾く時は磁石のない面で。弾き終わった後、そのままにするか裏返して磁石の面を下にするか選ぶ。裏返しにすると飛ばされにくくなるが、陣取りの時は1ポイント分にしかならない。そのままだと飛ばされやすいが2ポイント分になる。外のエリアなら狙われないだろうと裏返さないでいると、流れ弾が当たるかもしれない。

エリアは同心円状に3つあり、それぞれポイントの一番多い人が得点できる。中央の得点が一番高いため、カーリングのようにみんなが中央を狙う。裏返したコマでも、当たりどころがよければ外側にはじき出すことができるだろう。黒いお邪魔キャラがいるエリアはコマが取り除かれるだけでなく、そのエリアでコマは裏返せなくなる。お邪魔キャラにぶつけて逆転を狙うのもあり。

ポイントが同じだったらそのエリアの得点は次のラウンドに持ち越され、一層激しい戦いが繰り広げられる。最後の一投までどうなるかわからずハイテンションで楽しめた。

プラネピタ
ゲームデザイン:藤縄英佑・堀和紀/イラスト:遠山美月
SzpiLAB(2022年)
2~4人用/6歳以上/20~30分

Posted in 日本語版リリース

専用アプリでゲーム進行『フォーゴットン・ウォーターズ』日本語版、7月7日発売

アークライトゲームズは7月7日、『フォーゴットン・ウォーターズ(Forgotten Waters)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:ミスタービストロ&J.A.エリス&I.ヴェガ、イラスト:A.ファデーヴ&N.ティコミロワ、1~7人用、14歳以上、120~240分、8800円(税込)。

ファンタジー世界の海を股にかける海賊の大冒険を描いたシナリオ型協力ゲーム。『デッド・オブ・ウィンター』の開発チームが手掛け、プレッドハットゲームズ(アメリカ)から2020年に発売された。ゴールデンギーク賞の「Zoomで遊べるゲーム部門」を受賞したほか、イノベーティブ、テーマ、協力の3部門にノミネートされている。アドベンチャーブックと共に、専用アプリを用いるところが特徴。

21種類のプレイヤーシートから自身の背景設定や得意な能力を決める。冒険心溢れる陽気な船乗りとなることも、見つけたお宝をすべて奪う強欲な悪漢となることもできる。専用アプリに従ってそのシナリオの初期配置を行い、指示に従ってプレイヤーで相談しながらゲームを進める。1つのシナリオのプレイ時間は2~4時間。5つのシナリオがあり、同じシナリオでもキャラクターを変えたり、異なる選択肢を選ぶことでまったく違う物語になる。

内容物:ルール説明書 1冊、航海日誌の束 1束、プレイヤーシートの束 1束、海図ボード 1枚、海図ブック 1冊、プレイヤーボード 6枚、海賊コマ 7個、コマ立て 8個、12面ダイス 7個、カード 204枚、トークン&マーカー 143個(※カードサイズ:41×63mm)