アクロポリス(Akropolis)

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立体的な街並みの美しさ

ギリシャの建築士となり、街区が描かれたタイルを効率よく配置し都市を発展させていくパズルゲーム。ギガミック(フランス)から出版されたものをEngamesが日本語版として発売した。現在、フランス年間ゲーム大賞にノミネートされている。ほどよく悩めて、大量得点が気持ちいいパズルゲームである。

手番には、場に並んだ複合ヘックスタイルから1枚を選び、自分のスタートタイルにつなげて配置する。住宅(青)、神殿(紫)、市場(黄色)、庭園(緑)、兵舎(赤)といった街区によって得点条件(つながっている、離れている、周辺にあるなど)が異なり、両立するようにタイルを選択・配置していく。得点は条件を満たしたタイルの数と、「広場」にある星印の掛け算なので、満遍なく集めるよりも、1,2種類の街区に特化して独占するのが強い。

タイルは一列に並んでおり、一番手前のタイルは無料だが、奥にあるほど多く石材が必要になる。他のプレイヤーがほしいタイルも踏まえて選択することになる。独占を許して自分も別の種類で独占を目指すか、それともカットして大量得点を阻止するかは、戦況次第で変わる。

タイルは重ねて置くことができ、石切場の上に置けば石材が手に入るほか、高いところにあるタイルは街区の基礎点も上がる。しかし下にあるマスは消えてしまい、条件を満たせなくなることもあるので、計画的な配置が求められる。

タイルの補充ができなくなったらゲーム終了で、各街区の得点計算方式によって勝敗を決める。プレイ時間は30分ぐらいなので、続けて上級ルールにチャレンジしてもよいだろう。

上に重ねても横に広げてもよいせいか、ヘックスパズルにしては『キャリコ』のような詰将棋感がなく、テンポよくプレイできる。それでいて、次はもっとうまくできそうという感じが残るのもよい。終了時の立体的な街並みはギリシャ的な壮観さがあり、終わった後の達成感も高い。

Akropolis
ゲームデザイン:J.メソー/イラスト:P.デトラ
ギガミック+Engames(2022年)
2~4人用/8歳以上/25分
Engames:アクロポリス

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