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人生の賭けに勝利〜年間ゲーム大賞のデザイナー

(アウグスブルグ・アルゲマイネ誌 7月11日)
ライナー・クニツィアはゲームデザイナーである。彼との電話インタビューはまるでカヌーに乗っているかのようだ。彼は話しているうちにアイデアを秒単位で出してくる。「ボードゲームはシンプルで、ルールが短くなければなりません。目的とハードルがすぐに分かって、それでいて深いゲームにしなくては……」口角泡を飛ばす勢いだ。ライナー・クニツィアはアイデアの泉である。1年に50のボードゲームをデザインする。生まれはイラーティッセン、今は世界で最も有名なデザイナーのひとりである彼は、今回2つのヒットを飛ばした。彼のボードゲーム『ケルト』が2008年の年間ゲーム大賞を、電子機械を使った謎解きゲーム『誰だったでしょう?』が年間キッズゲーム大賞を受賞したのだ。

ライナー・クニツィアに受賞のお祝いをするのは電話だって容易ではない。数学博士の彼はロンドンのウィンザーに住んでいるが、職業柄世界中を旅行している。ちょうどオハイオ(アメリカ)の大きなゲームフェアから帰ってきたところだ。「4万人の訪問者がそこで新しいボードゲームを遊び、メーカーは新作を発表するのです。」とクニツィアはいう。

アメリカに旅行中だったため、年間ゲーム大賞の授賞式には残念ながら出席できなかった。ワシントンDCで乗り換えた後に帰りの飛行機が遅れて、彼に年間ゲーム大賞が手渡されるはずのベルリンに行く飛行機に乗れなかった。

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フェデュッティゲーム賞に『エイジ・オブ・エンパイアIII』

フランスのゲームデザイナー、B.フェデュッティ氏は今年のベストゲーム「私の年間大賞(Mon jeu de l’année)」に『エイジ・オブ・エンパイアIII(Age of Empires III)』を挙げた。個人選出の賞ながら毎年選ばれているこの賞は、ロゴであるひげつきのポーンマークを印刷するメーカーが現れるなど影響力は少なくない。
『エイジ・オブ・エンパイアIII』はマイクロソフト社のPCゲームをボードゲーム版にしたもの。ヨーロッパ列強がアメリカ大陸に植民地を広げる陣取りゲームである。2〜6人で遊べ、プレイ時間は120分。アメリカのボードゲームデータベース、ボードゲームギークの評価では25位(本日現在)と上位につけている。
アクション選択は『ケイラス』以来さまざまなゲームに用いられている「道システム」(順番にコマを置いて早い者勝ちで選ぶ)を採用。フェデュッティ氏はこのシステムが今のトレンドだと言っている。次点として挙げられた『護民官(Tribun)』、また『キングスブルク』、『ストーンエイジ』、『キューバ』、『アグリコラ』でもこのシステムが用いられている。
大賞発表に先立ってノミネートされていた11作品は以下の通り。
【フェデュッティ・マイ年間ゲーム大賞2008】
大賞:エイジ・オブ・エンパイア3(Age of Empires III / G.ドローバー / トロピカルゲームズ)
ノミネート:エケトープ、エルカピタン、ローマの栄光(Glory to Rome)、キングスブルク、メトロポリィス、パンデミック、文字と絵(Scripts and Scribes)、戦時(Senji)、シャンハイ、護民官、ウィザードのギャンビット(Wizard’s Gambit)
Bruno Faidutti:Mon jeu de l’année 2008
moon Gamer:Age of Empires III