フリークかノーマルか?
審査員〜フリークかノーマルか?〜
(『フェアプレイ』82号抜粋)
フェアプレイ編集部出身のウド・バルチ氏がドイツ年間ゲーム大賞の審査員に任命された。そこでもう批判が出ている。「フリークが審査員の席に座れば座るほど、ゲームは買われなくなる。そして遊ぶ人も減る……悪循環だ。」そんなコメントが寄せられた。フリークか、ノーマルか。この対比はW.クラマーも『シュピールボックス』誌のインタビューで主張している。彼の言わんとする非難は、このようなものである――ゲーム批評はフリーク向けに偏りすぎており、ノーマルを蔑ろにしている。多少はしっかりしたネット記事が増えているのを見ればこの印象は確かにその通りである。そこではときに複雑であればあるほどよいという感覚をもつのは事実だ。
それに対し印刷メディアでこの非難はめったに起こらない。当然『フェアプレイ』のような雑誌はフリーク向けだ。というのも、めったに遊ばない人は結局ゲーム雑誌など講読しないからだ。
だが指の太さほど厚いルールでひじの長さほど長い時間がかかるゲームは高評価を望めるという主張は完全に誤りだ。『ダイスビンゴ』もフェアプレイ誌ではよい評価だし、分かりやすくて適度に運任せの『テーベの東』は我々のベストゲームに入っている。結局フリーク(趣味をゲームと自認する人)でも、シンプルで短いゲームを好むのである。そこでの条件はただよいゲームであること。ノーマルには簡単なゲームを薦めなければならないという考えは、ゲームの質はそれほど重要でないということに基づくようだ。むろん、いわゆるノーマルがゲームのよさを考えるのは無理かもしれない。比較の対象が少ないからだ。しかし厳しい目はもっている。気に入らなければそのゲームからすぐそっぽを向けるだろう。フリークと同じように。でもフリークにゲーム自体と縁を切ってしまう危険はない。いっぱいのゲーム棚から別のゲームを取ってくるだけだ。
ニチユー、秋葉原でアナログゲーム展
輸入玩具の老舗ニチユーは、1月4日(金)から2月3日(日)までヨドバシAKIBAの有隣堂書店(秋葉原)にて「世界のアナログゲーム展」を開催している。
今回展示されているのはルーレットセット、カジノアイテム、チェス、バッグギャモン、ダーツ、中国将棋、花札、天九牌、テーブルサッカーなどの古典から、『トゥイードルダム』、『青いお守り』、『エージェントハンター』などニチユーが扱っているボードゲーム。書店の1コーナーにぎっしり並べられ、その場で購入もできる。
同時に少し離れたコーナーに『世界のトランプ・タロット展』も展示中。古典ゲームを再発見するよいチャンスと言えよう。またヨドバシAKIBAの下の階には広大な玩具売り場があり、『タンバ』、『ペンタゴ』、『ウィザード』など、国産のボードゲーム・カードゲームも購入することができる。
近くを通りかかったらちょっと寄ってみてはいかが?
・ニチユー:『世界のアナログゲーム展』@ヨドバシAKIBA開催