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キャプテン・クルーレス(Captain Clueless)

頼りないクルー

2チームに分かれて島々を回るボードゲーム。船長は目隠しをしてペンでボードに航路を描き、船員は右だの左だの指示する。勘も指示も全然当てにならないことがよく分かる。
両チーム交替で船を進める。自分のチームの番になったらまず船長を決め、島カードを引いて場所を確認。現在地からどういうルートで行くかをチームでよく打ち合わせておく。そして船長が目隠しし、ペン先をスタート地点につけてもらう。砂時計を返してスタート。
船長は打ち合わせに沿って、だいたいの感覚で航路を描く。船員はそれを見て「右」「左下」などと指示。目的の港に着くように誘導する。成功したら、次の番にまた新しいカードをめくってそこを目指す。最後にまたスタート地点を目指し、先に戻ってきたチームが勝つ。
相手チームは何をしているかというと、砂時計の管理と共に、指示の回数をカウントし、航路が障害物にぶつかったら「ドカーン!」と言う係。指示の回数は定められており、最初の目的地までは5単語、次は4単語…最後はたった2単語しかない。興奮してつい「右右右右」と言ってしまったらそれだけで4回カウントを取られてしまう。
障害物は陸地のほかに、海に人形がいたりする。ここにペン先が触れた途端アウト。次の番にそこからスタートしなければならない。静まり返っていた相手チームから急に「ドカーン!」と言われるのは、船長の心臓に悪い。
そんなわけで時間と戦いながら、いつ「ドカーン!」と言われるかハラハラしながらの航海はスリル満点。でも臆病になってはいけない。頭の中に描く航路を堂々と進もう。
私が船長で鴉さんとtomokさんが船員。最初は2人とも無言でドカーン。どちらかが言うだろうと待っていたらしい。次に鴉船長は斜めの航路を縦横に分けて几帳面に進もうとするが、縦が90度になってない。さらにtomok船長のときは、私が自分から見た方向を言ってしまい発言回数オーバーでアウト。そんな中、「弧を描いて」などの絶妙な指示でほぼノーミスだったくさのまさん、神尾さん、ぽちょむきんすたーさんチームが優勝。動画は最後の航海で、指示2回だけで見事成功している。
航路は遠ければ遠いほど燃えるもの。航海中は笑いをこらえ、成功するたび、失敗するたび歓声が上がってとても盛り上がった。
Captain Clueless
4〜8人用/8歳以上/20分
T.チータム/ゲームライト(2008年)
プレイスペース広島:キャプテン・クルーレス

Posted in エッセイ

祖母のボードゲーム観

休みの日に大人が集まってボードゲームをしたり、私と妻が遊んでいるのを、88歳の祖母は理解できないらしい。
「何のためにやってるの?」
「楽しみのためだよ」
「お金は賭けるのかい?」
「賭けないよ」
「オレも、宝くじ買おうかな」
「宝くじみたいなもんじゃないよ!」
祖母はギャンブル嫌いだが、宝くじはたまに買う。先日、老人ホームの日帰り通所で宝くじに当たったらという話をしてきたらしい。祖母の4人の弟は皆亡くなったが、パチンコと競馬が大好きな人たちだった。
私が子供の頃はトランプとオセロと将棋だったが、私が生まれる前は、徹夜で花札を遊んでいたそうだ。1回にどれくらいビッドしてよいものか分からずお蔵入りになっているが、古いルーレットもある。
でもギャンブルとゲームは似て非なるものである。祖母にはオタクとか子供じみているといった発想は全くないが、ギャンブルとゲームの違いが理解できないのだろう。まあ、こういう誤解は祖母だけではないけれど(公民館を借りるとダイスゲームは遊びにくいとか)。