ベスト・トイレゲーム
毎年たくさんのゲームが発売される昨今、過去のゲームを振り返る機会が少なくなって、中には遊んだかどうかも憶えていないゲームもちらほら出てきた。そこで、テーマ別にベストゲームを考えることで、過去のゲームを振り返ろうと思う。
第1弾はトイレゲーム。何で最初からそんなテーマかというと、実は学生時代、トイレの研究にはまったことがあって、こんなサイトを作っていたこともある。 ボードゲームでも、トイレが登場するゲームは大好きで収集している(変態とか呼ばないで!)。
さてそんなトイレゲームのランキング。
1位:ドルンター・ドリューバー(Drunter Drüber)
トイレといえば真っ先に思いついたのがこのゲームである。1991年のドイツ年間ゲーム大賞受賞作品。道路が好き放題に伸びて建物をつぶしまくるが、公衆トイレだけはつぶすかどうか、住民投票で決めなければならない。別名「公衆トイレ壊しゲーム」。学校よりも、消防署よりも公衆トイレが大切な街って一体。
K.トイバー/ハンス・イム・グリュック社(1991年)
2〜4人用/9歳以上/30〜45分
メビウスゲームズ:ドルンター・ドルーバー
2位:モレール(国産)
今月のゲームマーケットでもたくさんの同人作品が発表されるが、過去のゲームマーケットで1,2を争う記憶に残っている。直球勝負、文字通りのバーストゲームである。カウントアップで、規定数を超えるとステータスカードが減り、0になるとおもらしになってしまう。ファン多し。一般発売希望(できるものならば)。
のーべー/キングスコート(2003年)
3〜6人用/8歳以上/30分
ミッション・あうらスペース:モレール(絶版)
3位:お金は臭わない(Pecunia non olet)
ローマの公衆便所を管理して使用料を集めるゲーム。これぞ正真正銘のトイレゲームである。ゴルトジーバー社はこのゲーム以降、ハッペルとフィオーレのゲームを出し続け、ゲーム賞から遠ざかっている。すっかり色物デザイナーと思われているらしい。トイレの前に行列ができるのが笑う。
K.ハッペル、C.フィオーレ/ゴルトジーバー(2005年)
3〜6人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズ:お金は臭わない(絶版)
4位以下は以下の通り。
ワニに乗る?(Tier auf Tier)
ありえないアニマルサーカス
いろんな動物のコマを崩さないように積み上げるバランスゲーム。2005年のドイツ年間ゲーム大賞でキッズゲームの推薦リストに入った。それから5年、今や安定したロングセラーとなっている。
みんな各種1匹ずつ、7匹の動物をもってスタート。中央には邦題にもなっているワニを置く。自分の番にはダイスを振って、1か2ならその数だけ自分の動物を積み、最初に全部なくしたら勝ち。『スティッキー』に次ぐ分かりやすさで4歳でも十分遊べる。
ダイスにはほかにワニ(ワニの両脇に置いて土台を拡張する)、手(ほかの人に積んでもらう)、?(ほかの人に指定されたものを積む)があり、展開にメリハリがあるのもよい。丸々と大きくて積みにくいヒツジを指定されたらもう!
ポイントはぐにゃぐにゃと長いヘビ。この上には、アクロバティックに積める。まるで動物たちのサーカスを見ているようで楽しい(実際は、ヘビの上には乗れないだろうが)。大人だけならば、このヘビを上手く使うことで相当高く積み上がり、エキサイティングになるだろう。
崩したら引き取らないといけないが、3個以上でも2個引き取るだけでよい。残りは箱にしまい、もう出てこないので、どんなに不器用でもゲームが終わる。
遊んだ後は子供たちが動物を並べて動物園ごっこをしていた。それぐらい想像力をかきたてられる美しい造形とかわいい顔立ちである。
Tier auf Tier
K.ミルテンベルガー/ハバ(2005年)
2〜4人用/4歳以上/15分
ゆかいなさかな:ワニに乗る?