ツクルテン(Make Ten)
この役は高そう!
8枚の手札で「10」を作ったら上がりの麻雀的なカードゲーム。ゲームNOWAがゲームマーケット2021大阪で発表した。特殊なカードの数え方により、最初は上がるのが精一杯だが、次第に役を狙えるようになってくる。
ゲームは麻雀のように進行する。手札7枚からスタートし、手番には山札から1枚引いて、1枚捨てていって、8枚のカードで「10」ができたら上がり。山札から引いて上がる(セルフあがり=ツモ)場合と、他の人の捨札で上がる(ヒットあがり=ロン)場合がある。他の人の捨札で3連番か3枚同じになるならば獲得こともできる(ゲット宣言=ポン・チー)。
カードには赤と青の2種類があり、赤の3連番はその中で最も大きい数字、青の3連番は最も小さい数字だけを数えるほか(『ゲシェンク』風)、赤でも青でも同じ数字3枚は「0」と数える。こうして大きい数字があっても10に収められるのである。
セルフあがりでもヒットあがりでも持ち点のやりとりはなく、2周の合計点を競う。ただ上がっただけだと、親は3点、子は1点だが、12の役が用意されており、ボーナス点が加えられる。例えば上記の写真はゲット宣言をしていないので「クローズ」で1点、赤と青が半々なので「ハーフカラー」で1点、すべて4以下なので「アンダーフォー」で2点、3連番が2つあるので「シリアルペア」で2点がつく。
麻雀と同様、はじめは役一覧表をいちいち確認しながらのプレイになるが、慣れてくればボーナスのポイントがつかめてくる。しかし高得点のものはできにくく、その前に早上がりされてしまうかもしれない。そう考えていくと何を捨てるか悩ましい。
特殊ルールなどの衒いがなく、それでいて考えどころ・悩みどころがしっかりあるので、末永く遊べそうな作品である。
ツクルテン
ゲームデザイン&アートワーク・かぶきけんいち
ゲームNOWA(2021年)
2~4人用/8歳以上/20~30分
通販:ボドゲーマ/JELLY/BOOTH/コロコロ堂/ディスカバリー
不思議の国の庭作り『アリスガーデン』日本語版、7月30日発売
ジーピーは7月30日、タイル配置ゲーム『アリスガーデン(Alice’s Garden)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・I.クォン、イラスト・E.スモレンチェバ、1~4人用、8歳以上、30~45分、2750円(税込)。
韓国人デザイナーがデザインし、ライフスタイル社(ロシア)から2020年に発売された作品。アリスを助けて女王の要求に叶った美しい庭を作るタイル配置ゲームだ。
スタートプレイヤーがタイルの形状を決め、その形状のタイルが入った袋からタイルを引いて場に並べる。その中から順番に1枚ずつ選んで、プレイヤーボードに配置する。タイルの形状は同じでも、チェス駒、バラ、キノコ、樹木、庭師といったモチーフが1マスごとに描かれており、その組み合わせはタイルごとに異なる。庭師同士が接するとボーナスとして1マスのタイルを配置できる。
こうしてプレイヤーボードにタイルが並んでいき、誰かがタイルを置けなくなったらゲーム終了。道路上にあるチェス駒、連続するバラ、1列に2つ以上あるキノコ、1段に2本の樹木の距離が得点になり、空きマスや置けなかったボーナスタイルが失点になって合計点を競う。
すべての得点要素を考えてタイルを配置するには相当なパズル思考が求められ、どのタイルを選ぶかによって駆け引きもある。どのタイルを取るべきか、そして取ったタイルをどこに置くべきか? スコアアタックの1人プレイルール付き。