ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は13日18時00分(日本時間の25時00分)、ベルリン市内のホテルにて今年度大賞の発表と授賞式を行った。5月に発表されていた(TGiWニュース )各3タイトルのノミネート作品から、赤いポーンの大賞には『ボムバスターズ』、灰色ポーンのエキスパートゲーム大賞には『エンデバー:ディープ・シー』、青色ポーンのキッズゲーム大賞には『ケーキトッピング』が選ばれた。『ボムバスターズ』は日本人デザイナーの林尚志氏の作品で、大賞受賞は日本人初。
ボードゲームジャーナリストやボードゲーム評論家の審査員14名によって選出されるボードゲーム賞。授賞式にはデザイナーと出版社代表が参加し、その様子がYoutube配信で中継され、キッズゲーム大賞、エキスパートゲーム大賞、ゲーム大賞の順にノミネート紹介と大賞発表が行われた。
ドイツゲームの代名詞『カタン』の受賞から30年となる今年、プレゼンテーターにはドイツ年間ゲーム大賞設立者のJ.ヘルツ氏らが招待され、受賞作が書かれた封筒を開けて喜びの瞬間を演出した。受賞した林氏は出版社とイラストレーターのほか、日本の愛好者、ヤポンブランドのメンバー、通訳のヤニック氏、テストプレイヤーの方々、そして妻のryo_nyamo氏に感謝を述べた。審査員コメントは以下の通り。
大賞を受賞した『ボムバスターズ』は、林尚志氏(OKAZU brand)がゲームマーケット2020秋に発表した『ボムスカッド』のリメイク。Engamesから先月日本語版が発売された。各プレイヤーの昇順に並んだ数字タイルから自分の持っているものと同じ数字を推測して除去し、協力して爆弾を解除する。クリアしても難易度を上げて次のミッションが待っており、オリジナル版から16増えて66のミッションが入っている。
【年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)2025】
ボムバスターズ(Sky Team)
ゲームデザイン:林尚志/イラスト:D.フェランド
出版社:ペガズスシュピーレ、2~5人用、10歳以上、30分
審査員コメント:このゲームでは、任務が進むと共にプレイヤーは成長していきます。段階的に爆弾処理の基礎を学び、論理と適度なインタラクションを駆使して正しい数字の組み合わせを導き出します。特にコミック調のグラフィックによって、危険なテーマが軽妙になったことは特筆すべきことです。チームとして結束し、従来の思考パターンを覆すさまざまなミッションに挑戦できるようになっています。
【年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)2025】
エンデバー:ディープ・シー(Endeavor: Die Tiefsee)
ゲームデザイン:C.デヴィザー&J.グレイ/イラスト:F.アルラジル
出版社:フロステッドゲームズ+ボードゲームサーカス、1~4人用、14歳以上、プレイ人数×30分
審査員コメント:このゲームは、現代のボードゲームがどれほど魅力的で多様性豊かであるかを示しています。優れたテーマの構成と豪華な素材、そして緊張感あふれる決断が求められる躍動感あふれるゲームプレイが融合しています。深海の底で、自身の戦術的な能力を極限まで試すことができます。さらに挑戦したい人は、特に難易度の高い協力プレイバージョンに挑戦してみてください。
【年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)2025】
ケーキトッピング(Topp die Torte)
ゲームデザイン:W.ヴァルシュ/イラスト:M.ヴェルドゥ
出版社:シュミットシュピーレ、2~4人用、6歳以上、20分
審査員コメント:タイトル通りケーキを重ねていく見積もりのタスクは、きらめく砂糖のキューブを見た瞬間からプレイヤーを魅了します。このタスクは新鮮で興奮を誘うもので、テーマに合った巧妙な得点システムと組み合わされており、ゲームに戦術的な要素を加えています。視覚的に魅力的で、ちょうどよい運の要素と、本当に甘いテーマを兼ね備えています。まさにケーキの至福です!

Spiel des Jahres e.V.:Das Spiel des Jahres 2025 heißt „Bomb Busters“
Spiel des Jahres 受賞できました。
皆様から多数お祝いの言葉をいただきまして、この場で御礼申し上げます。
今は会場でのインタビュー攻勢も落ち着き、川辺で一休みしています。#SdJ25旅行 pic.twitter.com/fI9fadW1ES— OKAZU@OKAZU brand (@okazu_900jaku) July 13, 2025