フェアはもうたくさん(Fair Enough)
駆けずり回った思い出

エッセン・シュピールは昨年から公式ボードゲームを企画するようになった。昨年はラルフ・ツァ・リンデのロール&ライト『戦利品(Loot)』で、エッセンの公式キャラクター「ミープス」が大きく描かれていた。そして今年はフリーゼのデザインで、セットコレクションのカードゲームである。フェアが終わるまでにチェックしておいたゲームを無事回収できるかがテーマ。
各ラウンドは、リサーチフェイズとコレクションフェイズに分かれている。リサーチフェイズでは3枚の場札からアイテムカードを2枚まで(0枚でもよい)を取り、手札にする。同じ色を集めれば集めるほど高いボーナスが付くのでそれを狙うが、終盤は残った手札が失点になるので取らないこともある。これを2周。
コレクションフェイズになったら時間カードをめくり、本日の制限時間が発表される。そうしたら順番に手札からアイテムカードをプレイして制限時間をカウントダウン。誰かが制限時間をちょうどカウント0にするか、全員が降りたらラウンド終了となる。カウント0までに確保しておかないと出したカードは捨て札になってしまう。
カウント5くらいの射程圏に入ると、降りた方が安全という選択肢が出てくるが、時間を倍に減らす特殊カードもあり、油断はできない。ラウンドを一気に終わらせるため、時間がかかるアイテムを後まで取っておくのはリスキーだ。また、高価なアイテムは他プレイヤーから「売り切れ!」カードで捨て札にされる恐れもある。
6ラウンド(エッセンシュピールは4日だが)でゲーム終了。最後まで出せなかったカードは、特殊カードも含めて失点で、出したカードの素点と、同種3枚以上集めたアイテムのボーナスを足して得点を競う。
アイテムはスリーブ、限定品、TCG、インレイ、ミニチュア、ダイス、グッズ、サイン入りブロマイド、プロモの9種類。フリーゼ自身のブロマイドがあったりしてニヤリとさせられる。
Fair Enough
ゲームデザイン:F.フリーゼ/イラスト:C.オッパラー
スケリッヒゲームズ(2025年)
2~5人用/8歳以上/30~45分
都道府県別Table Games in the World訪問者ランキング2025
今年1年、当サイトを訪問した人数を都道府県別にランキング。Googleアナリティクスによるアクティブユーザー数(ユニーク、合計374,016人)を、2020年の国勢調査による人口で割って10万人あたりの訪問者数を調べた。10万人あたりボードゲームカフェ・プレイスペース軒数と並べたグラフが下図。
訪問者数、カフェ軒数ともに1位は東京。訪問者数は大都市圏ほど上位の傾向がある中で、人口が少なくても訪問者が比較的多い県は富山(6位)、山形(14位)、島根(18位)、山梨(20位)。富山はカフェ・プレイスペース軒数で7位、島根は2位につけており、ボードゲームの盛んな県といえそうだ。
愛好者がみなボードゲームカフェに集うわけではなく、またボードゲームカフェがあれば周辺住民がみな趣味の愛好者になるわけでもないが、インターネット記事なり、ボードゲームカフェなり、ボードゲームの世界を知らないことには始まらないのも事実。いつも扉が開かれていて、何やら楽しい雰囲気が漏れ出し、気軽に入れるような環境が整えられていくことが望ましい。

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