オーストリアゲーム賞2024に『マイセリア』
ウィーン・ボードゲーム・アカデミー(D.デ・カサン代表)は6月22日、今年のオーストリアゲーム賞「シュピール・デア・シュピーレ」(Spiel der Spiele)を発表し、『マイセリア(Mycelia)』が大賞に選ばれた。このほか、キッズ・ファミリー・フレンド・エキスパート・カード・トレンドの6部門で部門賞が発表されている。
今年24回目を迎えるオーストリアゲーム賞は、選考委員が予め候補作を絞り込み、最終的にゲーム経験の少ない一般人に遊んでもらってその評価で決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ドイツ語圏のショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで影響力の大きい賞とされる。直近の受賞作は『フラインゴブリン』『ワンダーブック』『カフェ・デル・ガト』。
『マイセリア』はラベンスバーガー社(ドイツ)から昨秋発売されたデッキビルドゲームで、個人ボードの水滴を移動させて片付ける。新しい水滴が分配される回転台のギミックも見どころだ。日本語版はブリオジャパンから発売予定。部門賞で日本語版が発売されているのは、『サビカ』と『ゲームオブチップス』の2タイトル。
【オーストリアゲーム賞2024】(太字は日本語版あり)
大賞「シュピール・デア・シュピーレ」
マイセリア(Mycelia / D.グライナー / ラベンスバーガー)
キッズ部門ヒット
ガーデンどろぼう(Garten-Gauner / F.シャザル&A.ペローネ / ラベンスバーガー)
ファミリー部門ヒット
フェザーリンク(Federflink / J.プロティエーレ&J.ロドリゲス / ピアトニク)
フレンド部門ヒット
カニの行進(Marsch der Krabben: Das Spiel / J.プロティエーレ / フッフ)
フリーク部門ヒット
サビカ(Sabika / G.P.ミラン / ストローマンゲームズ/ルドノヴァ)
カードゲーム部門ヒット
フィニート(Finito / G.J.ドナー&B.S.スペンス&M.S.スティア / ゲームファクトリー)
トレンド部門ヒット
ゲームオブチップス(Chips / M.オーベール&T.リヴィエール / フッフ)
・Österreichischer Spielepreis:Bekanntgabe des Österreichischen Spielepreises’24
『ヌースフィヨルド:BIG BOX』日本語版、8月上旬発売
ホビージャパンは8月上旬、『ヌースフィヨルド:BIG BOX(Nusfjord: Big Box)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:U.ローゼンベルク、イラスト:P.ゼーダー、1~5人用、12歳以上、プレイ人数×20分、10560円(税込)。
ローゼンベルクのデザインで2017年に発売されたワーカープレイスメントゲームの決定版。基本セット同梱のニシン、サバ、タラデッキと、単体で発売されたカレイデッキ(2018年)とサケデッキ(2020年)、さらに今回新しくマスデッキとベセーケン(ノルウェー語で「来訪者」)デッキが加わる。
ヌースフィヨルドは北ノルウェー・ロフォーテン諸島にある漁村の名前で、漁業会社のオーナーとなって森林を伐採して建物を建設し、船を作って漁獲量を上げる。資金を調達できるが配当を魚で支払わなければいけない株券と、魚をご馳走するとさまざまな能力で助けてくれる長老、そしてデッキごとに能力や得点方法がバラエティに富んだ建物が特徴だ。
手番には労働者を12種類のアクションスペースに配置してアクションを行う。各プレイヤーが3人の労働者を配置してアクションを行ったらラウンド終了で、スタートプレイヤーを交替していって7ラウンド行い、建物・船・株券の得点から、空いている建設スペース・未発行の株券の失点を差し引いて合計点で勝敗を決める。
各デッキは44枚でゲームごとに1つしか使わないので、最低7ゲームは遊べる。ベセーケンデッキでは新しい要素として「ゲスト」が登場し、足りない建設コストや魚を補ってくれる。
内容物:アクションボード1枚、船・長老ボード1枚、建物ボード2枚、晩餐会ボード1枚、模倣タイル1枚、建物カード308枚、長老カード25枚、サマリーカード1枚、船タイル19枚、森林タイル27枚、手番順タイル15枚、スタートプレイヤーの船コマ1個、魚コマ100個、木材コマ50個、ゲストコマ32個、金貨(厚紙)36枚、金貨(木製)35枚、複数タイル9枚、港ボード5枚、長老会ボード5枚、いかだタイル4枚、個人ストックボード5枚、労働者コマ15個、株券タイル25枚、ルールブック 1冊
(写真は2017年版)