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ローマの港でマンカラ交易『オスティア』KS限定で9月発売

うちばこやは9月、『Ostia/オスティア』を発売する。ゲームデザイン・戸塚中央、イラスト・ウラベロシナンテ、アートワーク・別府さい、2~4人用、14歳以上、100~120分、7200円(税込)。キックスターター限定で本日から2月21日午前中まで受け付け、一般発売の予定はない(サイトは英語だが、製品には日本語ルールが付属する)。

『アマルフィ』『アクアガーデン』と話題を集めてきたうちばこやの新作。紀元103年にトラヤヌス帝が拡張整備したローマの港オスティアで大船団のオーナーとなり、商人や貴族に船を貸し、得られた資金や資源を使って事業を拡大させたり、麦などのさまざまな需要に応えて名声を競う。

アクション選択はマンカラのメカニクスで、個人ボードにある6エリアから1つを選び、そのエリアにある船を時計回りに分配して、最後の1個を置いたエリアのアクションを行う。アクションは移動、造船、注文、建築、交易、監督があり、勝利点を獲得したりアクションを強化したりする。

移動ではメインボード上の自身の船を4つのゴールのいずれかに向かって進め、道中で資源やトップ通過ボーナスを獲得できる。造船では個人ボードの船を増やしたり、強化して新しい船を出航させたりする。注文で資源を勝利点に換え、建築で港の使用権を獲得して建物をアクションエリアに置いてアクションを強化する。交易で港の効果を使い、監督はほかのアクションを2回実行できる。

アクションの強度はエリアにある資源の数に対応するが、資源はアクションを選んだエリアで増えるため、計画的にアクション選択していかなければならない。ゲーム中に褒賞を得ることで得点効率が上がっていき、いずれかのアクションがやり切られたらゲーム終了となって、建物・船・アンフォラの勝利点などの合計を競う。

得点源はたくさん用意されており、どこを重点的に進めていくか考えながら、効率的なアクション選択をする必要がある。豪華コンポーネントとアートワークも注目の国産重量級ゲームだ。拡張セットやアップグレードパックを加えたプランも用意されている。

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バックハンダー(Backhander)

書き換えまくった末に押し付け合い

リードスートではなく、予め場に並んだスートをフォローしなければならないトリックテイキングゲーム。符亀からゲームマーケット2021秋に発表されたもので、『インヴァージョン』に続く2タイトル目の「レーンフォロー」ゲームだという。テーマはカジノで、スートはスロットやルーレットを表しており、マフィアはどのカジノだと勝てるか知っているという設定になっている。

今回のゲームでフォローしなければならないスートは、ゲームの最初に場に並べられている。スタートプレイヤーからマストフォローでカードを1枚ずつ出し、数字の大きいプレイヤーが場にある今回のカードを獲得する。次のトリックは場にある次のカードにフォロー。場に一部のカードが並んでいることで、カウンティングがある程度できる。

こうして最後までプレイして、獲得したカードの枚数で勝負をするが、最多勝は荒稼ぎしすぎて警察に捕まったということで負けてしまう。2位を狙って、お互いに取りすぎないよう、にらみ合いの展開と成る。

タイトル「賄賂」にあるように、レーンをゲーム中に書き換えられるところがポイント。トリックの勝者は、獲得したトリックの中から1枚を選んで、この先のレーンの上に置く。他プレイヤーの獲得状況や自分の手札を見て、今後勝てるように(あるいは負けるように)調整しなければならない。しかも上書きされたトリックはカード枚数が増えるので、逆転勝利(敗北)の引き金となる。上書きに上書きが重ねられ、たんまり溜まったジャックポットは、もはや誰も引き取りたがらないため、低いカードの出し合いになるのも楽しい。

バックハンダー
ゲームデザイン・符亀/イラスト・Crocotile
符亀(2021年)
3~5人用/13歳以上/10~25分
通販:BEEP