インストは1人に任せること
そのグループで初プレイならば、前もって誰が説明するか決めておかないといけない。説明する人を1人だけにしておかないと、カオスになってしまうよ。
(ドイツ年間ゲーム大賞:ボードゲーム準備のコツ)
ボードゲームを遊ぶとき、私はルール説明の側に回ることが多いが、ときどき説明を受けることもある。そのときに嫌なのが、2,3人が同時に説明してくること。上記のようにカオスになるだけでなく、寄ってたかって説教されているような気分になる。学生時代、某宗教団体の部室で延々と取り囲まれたのを思い出す。
逆に自分がルールを知っているゲームでほかの人がルールを説明しているとき、誤解を招きそうだとか、言葉足らずだと思うこともあるが、明らかに間違いだったり、インストする人がヘルプを求めてきたりするのでもない限り、口を押さえて我慢することにしている。ルール理解の面でも、また心情的な面でも、余計な混乱を避けるためだ。言いたいことがあったら、全部終わってから補足する。
どんなに丁寧な口調でも、ルール説明は「教える」という行為であり、無知を正すという枠組みを免れない。したがって教える側としては、無知に恥を与えるようなことがあってはならない。ルール説明が終わったら、あくまでも対等なプレイヤー同士でゲームが始められるようにしたい。
そういう観点では、言わずもがなのルールや、戦略のヒントなども、聞かれない限り教えないほうがよいかもしれない。聞くほうも、説明する人が自分の人格を尊重していることを認識して、甘えずに聞きたい。説明が一段落する前に質問するのも考え物だ(それはこれから説明しますって)。もちろん、それは経験によって自ずと異なるものではあるが。
ゴールデンギーク賞に『アグリコラ』
世界最大のボードゲームデータベース、ボードゲームギークのユーザーが選ぶゴールデンギーク賞(Golden Geek)に、『アグリコラ』が選ばれた。世界中のボードゲーム愛好者が集うこのデータベースでの選出は、各国のゲーム賞より価値あるものといえるだろう。
ゴールデンギーク賞はノミネート・投票ともにボードゲームギーク内でユーザーによって行われている。2006年から始まり、一昨年は『ケイラス』、昨年は『将軍』が受賞した。部門別にも受賞作が発表されており、ゲーマーズゲーム部門の受賞作が大賞も受賞するのが3年連続になっている。キッズゲームも、子供が遊ぶより大人が遊んで楽しい子供ゲームという観点で選ばれているようで、あくまで熱心なボードゲーム愛好者の大人の視点に立っているようだ。
【ゴールデンギーク賞2008】
ゲーム・オブ・ジ・イヤー:アグリコラ(Agricola / U.ローゼンベルク)
次点:レース・フォー・ザ・ギャラクシー、スルー・ザ・エイジ
ゲーマーズゲーム:アグリコラ
2人ゲーム:ハンニバル―ローマ対カルタゴ(Hannibal: Rome vs. Carthage)
カードゲーム:レース・フォー・ザ・ギャラクシー(Race for the Galaxy)
ファミリーゲーム:テーベの東(Thebes)
キッズゲーム:チーズのお城(Chateau Roquefort)
パーティーゲーム:何か言って(Say Anything)
ウォーゲーム:ハンニバル―ローマ対カルタゴ(Hannibal: Rome vs. Carthage)
アートワーク:ジャマイカ(Jamaica)
・Boardgamegeek:2008 Golden Geek Winners