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B2Fゲームズより『エレメンツ』再版

エレメンツ、再版します。(B2FGames LLC.)
先日、チェコのボードゲームを独自輸入、販売にこぎつけた東京・立川のゲームショップB2Fゲームズが、今度はドイツのカードゲーム『エレメンツ』を再販するというビッグニュースが入った。
『エレメンツ』は手札から少しずつカードを出してスリーカードやフラッシュなどの役を作るドイツのカードゲーム。少しずつ出していくというところがポイントで、大きな役に見せかけたり、弱い札で油断させたりといった心理戦も楽しめる。当サイトの紹介はこちら
発売が1997年で、もう10年も前になる。それにメーカーのアドルング社の製品は日本であまり流通しておらず、絶版になった後はヤフオクなど入手経路が限られていた。そんな中、B2Fゲームズが作者のM-A.カサソラ氏に直談判し、リリースにこぎつけたというのは快挙以外のなにものでもない。
同じように絶版になったゲームを日本で再版したケースとしてはオフィス新大陸が『ボードゲームキングダム』の付録にしたR.クニツィア氏の『ゼロ』などがあるが、海外版権の取得が難しいことや、国内流通していると再版してもあまり売れないなどの事情があってなかなか実現しないのが現状だ。その点、内容のわりに知名度が低い『エレメンツ』は、B2Fゲームズの目のつけどころが素晴らしい。
4月8日、ゲームマーケットからの発売を予定しているという。この機会に未プレイの方はぜひ手に入れよう。

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ボードゲームのボランティア

気軽さ受けて好評-高取観光ボランティアガイド文化教室(奈良新聞)
奈良県のボランティア団体が開いている文化教室に「テーブルゲームクラブ」があり、毎月第4土曜日に町内の小学生がドイツゲームを遊んでいるという。写真はクラマー&キースリング作の変り種スゴロク『勝利への道(Verflixxt!)』。
ボードゲーム愛好者が地元のボランティア教室などでボードゲームを子どもたちに教え、一緒に遊ぶというスタイルは全国各地で広まっているものと見られる。例えば茨城県日立市の生涯学習センターで行われているエンジョイサタデーや、NPO法人ゆうもあが東京・大阪・京都・滋賀・香川で定期的に開いているゲーム会、大阪や高松などで出展している各種イベントなどがある。少し変わったところでは(独)日本学生支援機構が昨年夏に京都で開いた体験ボランティア「ボードゲームで子どもとあそぼう」、熊本の木のおもちゃ屋さんえるむの木が開催しているゲームの日など。
こうした活動に多く共通していることは、公的施設を会場にしていること、メインターゲットは子ども(+親)であること、ゲームは愛好者が用意し販促イベントにしないこと、ボードゲームオンリーというわけではなくほかのチャンネルも用意していることなどといったところだろうか。
しかし最も特徴的なのは、ボードゲームを知らない人に遊んでもらうことが愛好者自ら遊ぶことよりずっと優先するところにあるだろう。ここが「サークル」ではなく、「ボランティア」と呼ばれる所以である。愛好者なら誰にでもできるということではない(もちろん、しなければいけないということでもない)。
このボードゲームのボランティア、興味をもっている人は結構いるのではないだろうか。学校の放課後や土曜日の学童保育に、マンネリ気味の地域行事に、退職した団塊世代の新しい趣味に、老人福祉施設などでのレクリエーションに、ボードゲームを活用できる可能性はまだまだ残っている。
もしボランティアを始めるとすれば、興味をもってくれる協力者、全くボードゲームを知らない人にも楽しさを分かってもらう労を厭わないやる気、それとマニアックではないボードゲーム(ブロックスとか)の用意が必要になるだろう。この4月からでも、自分の身の回りで何か始めてみてはいかがだろうか? きっと自分が遊ぶだけでは分からなかったボードゲームの魅力を見つけられるだろう。