スナップショット(Snap Shot)
最後の詰めで大逆転
R.ドーンのアクションゲームということで注目していた作品。おはじきならではのハプニングと、障害物による足の引っ張り合いが楽しい。
ゲームの目標は、8枚のカードに指示されたミッション(ほかの色のコマに当てる、ボード上の模様に止まる)を達成し、かつ角にある宝石を2個ずつ集めてスタートに帰ること。カードのミッションを優先してもいいし、宝石集めと交互にやってもよい。
ボードは4枚のボードを枠で組み立てるようになっていて、中央に四角の壁があることで、周回しながら目標を達成することになる。しかしそれに加えて、可動式の棒とタイルが行く手を遮る。これがかなり邪魔。後半になると、タイルが同じところに寄ってきて、難攻不落のエリアが生じる。
ボード上に4つある模様に止まると、追加アクションコマ、宝石を返す、ミッションカード追加、棒を移動するという4つの特典がある。追加アクションコマを複数持っていることで相手にプレッシャーを与えたり、棒を移動して相手を袋小路に追い込んだりできる。しかしこの模様、ボードの中間にあって止まるための力加減が非常に難しい。
終盤はミッションを概ね達成し、宝石の調整となる。多すぎる人は宝石を返すマスへ、足りない人はその宝石がもらえるところへ急ぐ。コマが思わぬ方向に飛んでいって、要らない宝石が増えたりすることも。
キャロムよりももっと微妙な力加減が要求された。4つの模様になかなか止まれない。それでも壁の反射を利用したりして、ミッションをコンプリート。先にリーチしたぽちょむきんすたーさんが激しい妨害に遭う裏で、最後の宝石を手に入れゴール。ゴールしても1周の間、留まっていなければならないが、何とか猛攻に耐えて1位。
勝利条件がいくつかあることと、妨害の手段が充実していることで、指先の器用な人が逃げ切れるとは限らず、ドラマチックな展開がある。内容に比してお値段は高めかなと思うが、十分楽しませてもらった。
Snap Shot
R.ドーン/R.ドーン(2010年)
2〜6人用/8歳以上/30分
・メビウスゲームズ:スナップショット
ピクショナリーカードゲーム(Pictionary Card Game)
カードを口にくわえて
お絵描きゲームの傑作『ピクショナリー』が今年カードゲームになった。マテル社なので日本語版が出たらいいなと期待しているが、どうなるだろうか。
ピクショナリーを冠しているが、何と絵は描かない。その代わり、カードを使ったジェスチャーで当ててもらう。2チームに分かれ、お題を確認したらスタート。チームの代表には、同じ内容のカードが与えられ、その中から自由に取ってお題を表現する。カードを並べてもいいし、手に持って何かに見立てたり、空中を移動したりしてもよい。
チームのメンバーは、代表のジェスチャーを見ていち早く当てる。先に当てたチームがポイント。これを何回か繰り返して、ポイントの多いチームが勝つ。
カードは抽象的な図形ばかり。これはまんま『スクイント』であるが、時間制限ではなく早い者勝ちになっていることで、難しいお題にもじっくり取り組めるようになっている。
お題カードは子供向けと大人向けがあって、大人向けのほうは歌手名や映画名などアメリカ文化の理解が必要だが、子供向けなら英語でもだいたいは問題なく遊べる。
難易度が高くてなかなか当ててもらえないこともある。そんなときは手を変えてみてもかえって混乱するばかり。両チームともギブアップというとき、後から答え合わせをして「あー、そういうことか!」と気づくのもおかしい。反対に一瞬で当てて驚かれることもあって、盛り上がった。
Pictionary Card Game
B.ユー/マテル(2010年)
2人以上/7歳以上/20分