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ゴールデンギーク賞に『ドミニオン』

世界中のボードゲーム愛好者が集うファンサイト「ボードゲームギーク」は11月23日、今年のゴールデンギーク賞(Golden Geek Awards)を発表した。ユーザーによる投票の結果、今年一番のゲームに選ばれたのは『ドミニオン』。そのほか、今年は昨年より3部門多い11部門にてベストゲームが発表された。
ゴールデンギーク賞は2006年から始まり今年で4年目。これまで大賞に選ばれた『ケイラス』『将軍』『アグリコラ』は、いずれもベストゲーマーズゲーム部門とのダブル受賞だったが、今年のベストゲーマーズゲーム部門は、国際ゲーマーズ賞を受賞した『ルアーブル』が選ばれている。『ドミニオン』はカードゲーム部門とのダブル受賞。
【ゴールデンギーク賞2008】
ゲーム・オブ・ジ・イヤー:ドミニオン(Dominion / D.ヴァッカリーノ)
ゲーマーズゲーム:ル・アーブル(Le Havre)
ファミリーゲーム:パンデミック(Pandemic)
2人ゲーム:スペースハルク第三版(Space Hulk (3rd Edition))
ウォーゲーム:コンバットコマンダー・パシフィック(Combat Commander: Pacific)
パーティーゲーム:タイムズアップ・デラックス(Time’s Up! Deluxe)
キッズゲーム:ソーリー!スライダーズ(Sorry! Sliders)
カードゲーム:ドミニオン(Dominion)
アートワーク:スペースハルク第三版(Space Hulk (3rd Edition))
拡張:パンデミック・絶体絶命(Pandemic: On the Brink)
プリント&プレイ:デューン・エクスプレス(Dune Express)
イノべーティブ:スペースアラート(Space Alert)
Boardgamegeek:2009 Golden Geek Winners

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アグリコラ―泥沼からの出発(Agricola: Die Moorbauern)

ゲーム内容はこちら。拡張の入れ方は、進歩カードを入れないレベル1と、進歩カードを入れたレベル2、さらに基本セットから職業を加えるレベル3があるが、新しい要素をクローズアップして楽しむにはレベル2がお薦めである。
ボード上に最初からある「泥地タイル」と「森林タイル」、得点の高い新しい家畜「馬」、収穫のたびに部屋の暖房に必要な「燃料」、そしてこれらを処理するための「特別アクションカード」が新しい要素だが、特に「馬」と「特別アクションカード」が焦点になる。
「馬」は1頭につき1点で、点数の上限がないという破格の家畜である(ほかの家畜は最高で4点)。おまけに家族コマを使わず入手できるため、コンスタントに増やすことができる。だが、馬を手に入れるには食料1を支払い、馬を食べるには上級の大きい進歩カードが必要になる上、食料2にしかならない。馬に力を入れれば入れるほど慢性の食糧不足が生じるようになっており、どうやって補うかがカギだ。今回、馬に特化してほかの要素を抜いたストーンRさんは得点が伸び悩んだ。

馬に特化したストーンRさんの牧場。マックスの16匹で16点。
「特別アクションカード」は、馬を手に入れたり、泥地タイルを燃料にしたり、森林タイルを畑や木材にしたり、燃料を使って進歩カードを出したりするが、家族コマは必要なく、1枚につき先着2人まで使えるので、大いに活用したいところである。ところが、通常のアクションを1回パスすることになるので、そちらでは後手に回ることになる。こうしたことから、アクション選択の順番をよく考えなければならなくなった。ほかの人も欲しがっていると思ったら、優先的に取っておきたい。選択肢が増えた分、考えることも増えている。
その結果、5人プレイでインストを含まず4時間。プレイヤー人数×45分で、『アグリコラ』以上の長時間ゲームとなった。もっとも、進歩カードの構成に沿って戦略を練る要素は健在で、全くだれないどころか、非常に楽しく熱中した時間を送ることができる。
Agricola: Die Moorbauern
U.ローゼンベルク/ルックアウトゲームズ
1〜5人用/12歳以上/プレイヤー人数×30〜45分