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奥野かるた店がカードゲームを無償提供

伝統ゲームのお店「奥野かるた店(東京・神保町)」は、東日本大震災の被災者を対象に商品の一部を無償で提供する。5月10日まで。
提供されるのは同店のオリジナル商品『漢字博士 入門編』『ことわざ漢字カルタ丸』『漢字でトランプ』『恐竜博士ディノ』『フィッシュゲーム』『花おりおりかるた
江戸いろはかるた丸』『京いろはかるた丸』と、日本カルタ寄贈のプラスチックトランプ。宮城県、岩手県、福島県、茨城県の被災者およびその親戚が申し込むことができる。1人3つまでで送料無料。
申込はインターネット、電話(03-3264-8031)、ファックス(03-3230-1512)、メール(okuno@okunokaruta.com)のいずれか。氏名、電話番号、住所、ご希望の商品と数量と共に「震災支援商品希望」と書く。
また、同店ではオンラインカタログ、お電話、FAX、メールから注文された売上金の50%を日本赤十字社へ義援金として寄付しており、ゲームを購入して支援する方法もある。
被災地の子供たちにボードゲームを送ろう」はまだ締め切られていないので、こちらもご覧下さい。
奥野かるた店:震災被災者支援商品

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どうぞどうぞ(Douzo Douzo)

ウエシマ作戦

震災後の節電や買い溜めを考えるトリックテイキングゲーム。スートや切り札などはないので、小学生でも簡単に遊べるだろう。ダウンロードしたPDFファイルをプリントアウトしたところ、長女が興味を持ってカードの説明を読んでいた。
順番にカードを1枚ずつ出して、一番大きい数字を出した人が、全員が出したカードを受け取る。カードにはそれぞれ得点(失点)が書いてあって、全部のカードをやり取りした後で総得点を競う。
米、水、牛乳、トイレットペーパーは1枚だけなら0点だが、2枚以上取ってしまうと、買い溜めはダメということで失点になってしまう。節電や義援金で得点しても、買い溜めしてしまうと帳消しどころかマイナスである。
さらに、迷惑ボランティアやデマの流布など、大失点になるカードもある。したがってゲームはできるだけトリックを取らないようにするミゼール系のゲームになる。数字が0の「どうぞどうぞ」カードや、ゲーム中1回だけ使えるスペシャルカードでピンチを回避したいところである。
3人でプレイ。ミゼール系では、できるだけ後手になって、ほかの人が出したカードを見て、それより少し数字の低いカードを出すのが基本となる。しかしそのことは皆分かっていて、なかなか後手にさせてもらえない。取っておきの「どうぞどうぞ」も虚しく、ひたすら買い溜めしてしまった。「おのさん、家族持ちだからな」などと言われる。
買い溜めなどしたくてするのではない、やむを得ずしているのだと思っていても、冷静に考えればしなくて済む場合が多いのではないかと、終わってから考えさせられた。「どうぞどうぞ」は最強である。
震災をゲームにするということについては不謹慎という批判もあるかもしれない。しかしデザイナーノートに「今、被災地のために何ができるのか考えて作ってみた」「現在起きている買い占めや節電などの問題について考える「きっかけ」になればいいと思います」とある通り、まず意識的になることの大切さをこのゲームは教える。被災地東北に住む者として、宮城・福島の生活物資不足がいち早く解消されることを祈る。
どうぞどうぞ
中村誠/中村玩具製作所(2011年)
3〜5人用/8歳以上/20分
ダウンロード:どうぞどうぞ(PDF)