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ヴェンドー(Wendo)

回転で形勢逆転


コマを回転して動きを変えられるチェスライクなアブストラクトゲーム。イスラエルのゲームをドイツのメーカーがドイツ語版にしたもので、1981年にドイツ年間ゲーム大賞の候補作に選ばれている。タイトルはドイツ語の「wenden(回転させる)」をもじったもの。
コマには全て矢印で進み方が描かれている。王様は八方向に1マスずつ。その前に8つのコマと、壁を置いてスタート。王様以外は前か左右どちらかにしか進めず、状況に応じて方向転換しなければならない。
手番には自分のコマを1つ、進むか回転させる。相手のコマがいるマスに入れば取ることができ、相手の王様を取るか、残りを全滅させれば勝ち。
各陣地の前には壁があって、自分のコマで押すことができる。決して取られないコマなので、王様の前に置くなどして防御に使う。
くさのまさんと勝負。回転だけで1手番費やしてしまうので、回転は少なめにして陣営を固めて両取りを狙う戦術である。序盤はくさのまさんの強いコマを次々と撃破して有利に進めていたが、調子にのって深追いしたら孤立したところを返り討ち。その後はじわじわと追い詰められて負けた。回転で局面が劇的に変わることがある。
コマの数が少ないので、先の先まで読めるし、また読まなければならない。棋力が互角だったと見えて、最後まで濃密な時間を過ごすことができた。
Wendo
A.アンカー/インテリ(1981年)
2人用/10歳以上/30分
絶版・入手難

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メビウス売れ筋情報2010

水道橋のボードゲーム専門店メビウスゲームズは、2010年の販売数量トップ20を発表した。毎年恒例となっている発表は、自社リリースの『ワードバスケット』が、昨年の首位『ごきぶりポーカー』を抜いて1位となった。
『ワードバスケット』は、思いついた言葉で早い者勝ちでカードを出すリアルタイムしりとりカードゲーム。ボードゲームサークルJAGAの小林俊雄氏の作品で、2002年に同人版、同年9月に永岡書店から製品版が発売され、一旦絶版になった後、メビウスゲームズが2009年末に再版した。マスコミや雑誌で取り上げられることも多く、今回の1位につながったと見られる。昨年12月に行われた日本版The One Hundred 2010でも、前年の49位からジャンプアップして、国産ゲームとして最高位の10位に入った。
『ごきぶりポーカー』と僅差の3位には、2005年から4年間にわたってトップの座にあった『ニムト』、4〜6位には『カルカソンヌ』『ハゲタカのえじき』『お邪魔者』、7〜8位が『ガイスター』『コロレット』で、9〜10位に『ボーナンザ』『マンマミーヤ』とカードゲームが続く。2009年の秋から日本語箱となった『カルカソンヌ』が伸びているという。一方、上位の常連だった『あやつり人形』はアークライトが日本語版の発売したため取り扱いから外れている。
新作では『グレンモア』の12位が最高で、『11ニムト』『フレスコ』がそれぞれ18、19位。また昨年、日本語タイルが作られた『プエルトリコ』は圏外となっている。
メビウスゲームズ:販売数量ベスト20
TGW:メビウス7年間の販売数による人気ゲームの分析