ドイツゲーム賞2011に『世界の七不思議』
世界最大のボードゲームイベント「シュピール(エッセン国際ゲーム祭、ドイツ)」を主催するフリードヘルム・メルツ社は今年のドイツゲーム賞を発表した。愛好者の投票で1位に選ばれたのは『世界の七不思議(7 Wonders)』。
ドイツゲーム賞は今年で22回目を迎える。昨年の秋から今年の春までに発売された新作を対象として、はがき、インターネット、用紙で投票を受け付ける。5タイトルまで記入する方式で、上から5〜1点として集計し、合計点で順位を発表している。5タイトルの記入は必須ではないが、たいていは少なくとも5タイトルは新作をプレイしている愛好者が投票するため、毎年フリーク向けの作品が上位になりやすい。昨年は『フレスコ』、一昨年は『ドミニオン』が受賞した。
今年1位に輝いたのはフランスのデザイナーがベルギーのメーカーから発売した『世界の七不思議』。日本語版も発売され、日本選手権も開かれた人気ゲームだ。すでに年間エキスパートゲーム大賞を受賞しており、この後発表されるアラカルトカードゲーム賞を受賞すれば、『ドミニオン』以来2度目の三冠達成となる。
エキスパートゲーム大賞のノミネート作品はほかに、『ランカスター』が8位、『ストラスブール』が10位。ドイツ年間ゲーム大賞の中では、ノミネートの『アサラ』が5位で、大賞を受賞した『クワークル』は圏外。年間大賞が圏外に終わるのは昨年の『ディクシット』に続き2年連続2回目で、両賞のターゲットの分離が明らかになっている。
デザイナーではS.フェルトが『ブルゴーニュ』2位、『ルナ』9位、『ストラスブール』10位と3タイトルも入賞する活躍を見せた。
一緒に投票にかけられるドイツキッズゲーム賞には、ドイツ年間キッズゲーム大賞ノミネート作品の『モンスターがすむ家』、お手本となる分かりやすいルールブックに贈られるエッセン金の羽根賞には『スマトラ島探険』が選ばれている。授賞式は10月19日、「シュピール」前夜祭にて。
【ドイツゲーム賞2011】
1位:世界の七不思議(7 Wonders / A.ボザ / レポス)
2位:ブルゴーニュ(Die Burgen von Burgund / S.フェルト / アレア)
3位:トロワ(Troyes / S.ドゥジャルダン、X.ジョージ、A.オーバン / パールゲームズ)
4位:ナビゲーター(Navegador / W.M.ゲルツ / PD出版)
5位:アサラ(Asara / W.クラマー、M.キースリング / ラベンスバーガー)
6位:モンド(Mondo / M.シャハト / ペガサスシュピーレ)
7位:パンテオン(Pantheon / M.トゥメルホファー / ハンス・イム・グリュック)
8位:ランカスター(Lancaster / M.クラマー / クイーンゲームズ)
9位:ルナ(Luna / S.フェルト / ホールゲームズ)
10位:ストラスブール(Strasbourg / S.フェルト / ペガサスシュピーレ)
【ドイツキッズゲーム賞2011】
モンスターがすむ家(Monster-Falle / I.ブラント、M.ブラント / コスモス)
【エッセン金の羽根賞2011】
スマトラ探険隊(Expedition Sumatra / B.シュテックマン、J.ヤーンケ / イグラムーンシュピーレ出版)
・Deutscher Spiele Preis:Gewinner des Hauptpreises und Träger des Deutschen SpielePreises 2011
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