日本ボードゲーム大賞2011:投票締切間近
昨年の暮れから行われていた日本ボードゲーム大賞2011の投票が、2月22日(水)で〆切となる。まだ投票されていない方はお忘れなく。
ネット投票では、投票時にメールアドレスを入力し、自動返信されたメールが届く。ここに記載された確認アドレスをクリックしてはじめて有効となる仕組み。ゆうもあのウェブ担当者によれば、確認アドレスにアクセスせず無効になっている投票もあるとのこと。定かでない場合は、再投票しよう。前の投票が有効でも、再投票が優先される。
日本ボードゲーム大賞は、ネット投票のほか、全国のショップやサークルでも用紙による投票が行われている。ホームページからPDFファイルをダウンロードして投票し、ゆうもあ事務局にFAXで送ることもできる。いずれも〆切は2月22日。
・日本ボードゲーム大賞2011:投票ページ
フォルミカ(Formica)
捕まえられるか五分五分
磁石を使ったボードゲームは多い。くっつくという性質を利用したもの(『ベッポ』『カヤナック』『オバケだぞ〜』)が多いが、反発する性質を使ったもの(『おしゃれパーティー』)も少しある。このゲームでも、くっつくか反発するかは、合わせてみてのお楽しみである。
このゲームのオリジナルはイギリスで1987年に発売された『アンティシペーション(Anticipation)』。やがてデンマーク、ドイツ、オーストリア、ノルウェー、ハンガリーで発売。90年にデンマークのゲーム賞を受賞、91年にはドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされている。ドイツ語版を扱った日独の共同会社バンダイ・フキはこのゲームの発売から5年間ほどしか存在しなかったが、その間に『さまよえるオランダ人(Der Fliegende Holländer)』など10タイトルほどをリリースした。
アリの一族が、ほかのアリを捕まえて巣に連れ帰り、7匹集めて女王アリを作るゲーム。サイコロを2つ振ってアリを移動し、同じマスに止まったアリの上に重ねてくっつけば連れ帰れる。
アリのコマには磁石が内蔵されているが、どちらの極が上かはくっつけてみないと分からない。反発すると、逆にそのアリに捕まってしまう(裏返しにして、下にくっつける)。ほかのアリを巣まで連れ帰る(ちょうどのマスで止まる)と、裏の模様を見て、女王アリのマスに並べる。
女王アリは7種類のアリのコマでできあがり、その7種類を最初に全部集めた人が勝ち。先行して何匹か集めている人は、集めるべき残りの種類が限られ、上がりにくくなる。一方、後れをとっても一度に集められるので逆転可能だ。
連れ帰った自分のアリは再利用でき、いらない絵柄のほかのアリは中央の牢屋に入れる。中央の牢屋にたまったアリは、そこまで行けば一度にまた連れ帰ることができるのだ。
重なっているアリでも、くっつきさえすればたった1匹で捕まえられる。一度にたくさん連れ帰れば、後れても逆転できるだろう。こうしてみんなが狙うアリのタワーはどんどん高くなる。「返り討ちにしてくれるわ!」誰が最後に連れ帰れるかで盛り上がった。
ゾロ目が出ると、バリケードを置くことができる。これでタワーになっているアリを封鎖し、その間に自分の巣から刺客を送るという方法もある。バリケードを解除して、見事逃げ帰るまでドキドキしっぱなし。
序盤は1〜2匹で安全に連れ帰る展開。だが中盤になると、アリのタワーがどんどん高くなっていく。1つ目のタワーは、全く取れていなかった私が獲得してみんなに追いつく。そのまま2つ目のタワーも取って一気に逆転といきたかったところだが、遠くから取りに来た鴉さんが執念で持ち帰り優勝。最後のアリのタワーは見ていて圧巻だった。
Formica
M.ローリガン、S.レイ/バンダイ・フキ(1987年)
2〜4人用、8歳以上、60分
絶版・入手難