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ドワーフの王様(The Dwarf King)

この1枚に賭けて
トリックテイキングといえばドイツ。基本はトランプで遊べるので、製品版は『ニエット』『バスシュティッヒ』『トリックマイスター』など、ルールを変えて楽しめるものが多い。『ドワーフの王様』も、毎ラウンドルールを変えて楽しむトリックテイキングだが、作者はフランス人のB.フェデュッティ。『あやつり人形』ばりの多彩な特殊能力が炸裂する。ホビージャパンが制作した日本語版でスムーズにプレイ。
カードを配ったら(全部のカードを配りきる)、青の5を持っている人が今回のルールを選ぶ。「青は1枚+1点、緑は1枚−1点」か「青は1枚−1点、緑は1枚+1点」など、あるカードが得点になるか失点になるかという選択。「緑のQは8点」というようにある1枚を取れるかどうかのルールも。手札を見て、自分に有利そうなものを選ぶ。
ルールを決めたら、赤の5を持っている人からスタート。先に決めたルールにしたがって、得点できるように(失点しないように)プレイする。
トリックテイキングという言葉に馴染みのない方もいると思うが、このジャンルのゲームが多いだけでルール自体は別に難しいものではない。順番に1枚ずつ出して、一番大きい数字を出した人が総取りする(わきによけておく)というのが基本。
ルールは難しくないが、ゲームを楽しむには慣れを要する。私も最初は、いったい何が楽しいのか分からなかっ。強いカードを何ラウンド目で出すかとか、先に出す時と後に出す時で出すカードを変えるとか、そういった戦略と駆け引きを楽しめるようになると病みつきになる。
『ドワーフの王様』では、多彩なルール以上に、毎回誰かの手札に1枚だけ入る特殊カードが効いている。前に出したカードをコピーできる「ミイラ」、強いが取ると失点になる「呪術師」など、タイミングよく使えばゲームをひっくり返せるかもしれない。特殊カードは1ラウンドに1枚しか登場しないので、特殊能力のバッティングで手間取ることはない。
ルールによって得点にも失点にもならないラウンドが多く、得点チャンスはわずか。それまで手札を調整してじっと待つ。淡々としたラウンドが長いが、一度チャンスが来ると一気に緊張感が高まる。ふうかさん、karokuさんと3人プレイで、諦めていた得点チャンスがいきなりやってくるなど、棚からぼた餅などがあって1位。
The Dwarf King
B.フェデュッティ/イエロ+ホビージャパン(2011年)
3〜5人用/10歳以上/30分
ふうかのボードゲーム日記:ドワーフの王様
ドワーフの王様

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ボードゲームサイト史(-2000)

伝説のボードゲームブログmoon Gamerが復活した。現在、過去のエントリーを復元しているところだという。そこで、ブログ復活を祝って、お気に入りだったボードゲームサイトを時系列にまとめてみた。
その第1回、2000年までに立ち上がったインターネット黎明期のボードゲームサイト。*印のあるURLは現在なくなっているが、インターネットアーカイブに入力すると見られるものもある。
名古屋EJFURL) 1996-現在
国内最多数レビューサイト。ゲームストアバネストの中野将之店長が制作しており、ゲームの流れを詳しく説明している。聞いたことがないゲームを調べたり、レビューを書くときゲームの流れを確認したりできる便利サイト。
The Game Gallery(*http://www2b.biglobe.ne.jp/~game/、現URL) 1996-2008
ボードゲーム愛好者のポータルサイト。はてなアンテナが始まる前からアンテナを設置したり、レビューをデータベース化したり、共同輸入ゲーム会を開催したり、先進的な試みが行われていた。長らく閉鎖状態にあったが、徐々に再開しつつある。管理人HAL99さん。
Table Games in the World(*http://www1.u-netsurf.ne.jp/~hourei/game/、現URL) 1996-現在
当サイト。新作リリース、イベント、受賞など、国内外のニュースを届けている。現在は毎日更新しているニュースサイトだが、最初は大学サーバ内に管理人の所有ゲームをリストアップしているだけのサイトだった。
ボードウォークコミュニティーURL) 1997-現在
インターネットが広がる以前、80〜90年代の貴重な資料を収蔵するサイト。管理人の高橋浩徳氏(現在、大阪商業大学アミューズメント産業研究所研究員)は書籍やテレビ番組制作にも広く関わっている。
CAZMANI(*http://www13.cds.ne.jp/~cazy/) 1997-2004
ネットレビューサイトの先駆者的存在。文字だけなのに読んでいるだけで遊びたくなるレビューがあり、購入欲に火をつけまくった。レビューを読んでから、購入するというスタイルができた。
ファミリーで子供と遊ぼうURL) 1998-現在
子供と大人が一緒に楽しめるゲームを追求してきたサイト。お子さんは大きくなりましたが、管理人の不破さんはゆうもあで普及活動に活躍しています。
実録:食卓遊戯密着大本営発表廿四時(*http://toccobushi.at.infoseek.co.jp/、現URL) 1998-現在
ルールの和訳公開をいち早く始めたサイト。その成果は『古代ローマの新ゲーム』ルール出版などに結実している。創作ゲームは『スクエア・オン・セール』がヒッポダイスコンテストで1位となった。現在は鋭いゲーム批評が読める。管理人は澤田大樹さん。
B級SFゲーム分科会URL) 1999-現在
ウォーゲーム、ファンタジーゲームを中心とするレビューサイト。取り上げるゲームは独特で、ほかでは読めないものが多い。
Hammer’s PageURL) 2000-現在
『カタンの開拓者たち』をはじめとするゲームの戦略研究で注目。後にHammer Worksを立ち上げてひねりの効いた同人ゲームを発表している。管理人Hammerさん。
たのしくあそぼうてーぶるげーむ/The Table Game which plays happilyURL) 2000-2006
新作をいち早く、網羅的にレビューしていたサイト。ゲームの内容紹介だけでなく、評価や攻略まであり、短所にも丁寧に踏み込んでいて、大いに参考になった。管理人は鷹村ナクトさん。
(続く)