ピクショナリーマン(Electronic Pictionary Man)
3Dお絵描きゲーム
お絵描きゲームの名作として名高い『ピクショナリー』シリーズが3Dになった。プラスチック製の人形に直接絵を描いて、その人形を動かし、お題を当ててもらう。人形のほかに丸と四角のコマが入っていて、これにも絵を描いて一緒に使ってよい。見ているだけで楽しいゲームである。
さてこのお題は何だろうか。正解は「続きを読む」からどうぞ。
もうひとつ、このゲームのセールスポイントは「エレクトロニック」。人形の足の裏にスイッチと液晶盤がついており、ここにお題が表示される。ボタンを1回押すとカテゴリー(人物、タイトル、アクション、職業、その他)が出て、もう1回押すとお題が表示されると共に、タイマーのカウントダウンが始まる。全自動。これはすごい。
何ラウンドかに1度、チャレンジがある。カテゴリーと時間が発表され、その中でいくつお題を当てられるかビッドする。ビッドの一番多いチームがチャレンジして、ビッドした数だけ当てられれば得点2倍というチャンスだ。これも、ビッド数だけ小さいボタンを押して設定できるようになっている。
アメリカのゲームなので、TV番組名や有名人が全く分からないことがあるが、分からないときにもいろいろ組み合わせて遊ぶことができた。15点先取でtomok画伯と私のチームが勝利。くさのまさんは映画、tomokさんは洋楽というようにそれぞれ得意とするジャンルがあっても、伝わるかどうかは相手次第。分かるか分からないかぎりぎりのラインで通じたときは嬉しい。
お題は2000以上内蔵されており、1ゲーム中に同じお題が出る可能性はほとんどない。
Electronic Pictionary Man
T.ケニー/マテル(2008年)
2チーム/14歳以上
国内未発売
Amazon.com: Electronic Pictionary Man Game
ぽんこつペイント(Ponkotsu Paint)
クリエイティブなお絵描きゲーム
ゲームマーケット大阪まで半月を切り、新作の国産・同人ゲーム情報が出てきた。ゲームマーケットでは毎回、たくさんの国産・同人ゲームが販売されており、その多くが小部数の限定販売のため、これを目当てに参加する人も少なくない。
『ぽんこつペイント』は、昨年春のゲームマーケットで販売されたお絵描きゲームだ。人気投票では票数こそ少なかったものの、高い評価を得ている。私の周囲では、近年稀に見る傑作として頻繁に遊ばれている。一般発売してほしいくらいだ。お絵描きゲームの多くは、画力や絵心が勝敗につながらないよう工夫されているが、このゲームは特に、画力よりも工夫がものをいう。
親以外が同梱されているお題を見て、砂時計が落ちるまでに絵を描く。そのときのシンプルにしてクレバーなルールが、直線と円(楕円は不可)しか描いてはいけないというもの。丸みを帯びたものほど描くのが難しく、意欲がわいてくる。
描き終わったら、画数を数えて、少ない人から親に見せる。当ててもらえたら+2点、外れたら親ともども−1点で次の人(ローカルルール)。画数をできるだけ抑えて、直感的に分かってもらえるぎりぎりのラインを探らなければならない。
写真の絵は何か分かるだろうか。結局このお題は最後まで親が当てられなかった(答えは「続きを見る」からどうぞ)。
昨年の夏、かゆかゆさんが描いていたのを思い出し、ボードのフレームを使って構図を工夫してみたところ、少ない画数で当ててもらえて1位。フレームはそれ自体で0画の長方形。これを利用しない手はない。
構図の工夫、無駄なものをどこまで削れるかという見極め、直線と円の組み合わせ方など、豊かな発想力が求められるクリエイティブなゲームである。ほかの人の絵でも、見事に描き表されていると拍手を送りたくなる(だからといって、親が当てられるとは限らないが)。
Ponkotsu Paint
ちかすず(近場の鈴木さん)作/ぽんこつファーム(2011年)
4人〜/10〜30分
作者のホームページ