キーワードが重なるものを考えよう『ニット・ウィット』日本語版、1月中旬発売
ホビージャパンは1月中旬、複数のキーワードが重なるものを考えるワードゲーム『ニット・ウィット(Knit Wit)』日本語版を発売する。デザイン・M.リーコック、イラスト・P.グエリン、2~8人用、8歳以上、15分、4000円(税別)。
フィロソフィア(カナダ)が今年発売したパーティーゲームで、紐の輪と糸巻とワードタグで「知恵を編む(ニット・ウィット)」。ホンモノの紐と糸巻、洗濯ばさみが入ったコンポーネントが目を引く。
ゲームは「編む」、「回答」、「得点」の3つのステップに分かれる。「編む」ステップでは、番号が表示された糸巻を囲むように紐の輪を置き、囲んだ紐の輪に「生きている」「神秘的」などのワードタグをつけ、その中に糸巻を置く。「回答」ステップでは、糸巻ごとに囲んでいる紐のワードタグに当てはまる回答を各自記入。「得点」ステップでは全員で回答を発表し、得点計算をする。
ほかのプレイヤーと同じ回答は無得点、特徴が合っていないと思われる回答は全員で審査し、認められた回答はその糸巻を囲んでいる紐の輪の数と同数の得点となる。さらにボーナスボタンの点数と合わせて合計得点が最も多いプレイヤーがゲームの勝者となる。
国産ゲーム『百科審議官』(Josee Design、2006)を想起させる作品だが、多人数でできるのが特徴。奇想天外な回答に笑いが巻き起こるだろう。
内容物:ワードタグ114枚、「シャッフル」タグ1枚、紐の輪8本、糸巻8個、洗濯バサミ8個、ボーナスボタン4個、色鉛筆8本、回答用紙1冊、ルールシートほか
バベル(Babel)
高さの異なる壁でアンバランスな塔を積み上げていく協力ゲーム。ゲームマーケット2016秋に初出展のこぐま工房から発売された。中には裏切者がおり、崩れるように仕向けているかもしれない。
作者曰く、『キャプテンリノ』と『お邪魔者』をかけ合わせたゲームということでイメージしやすいかたもいるだろう。はじめに「人格カード」が1枚ずつ配られ、ひそかに「建設者」と「狂信者(裏切者)」に分かれる。
手番になったら、手持ちの床カードを1枚出して、ほかのプレイヤーの協力を仰ぐ。ほかのプレイヤーも、いろいろコメントしながら床カードを出す。そのコメントを見て、誰かの床カードを取り、2枚1組で床にする。
床カードには、その床の上に建てる壁の高さが指定されており、その壁を置かなければならない。2つの壁が同じ高さならいいが、高さが異なるとバランスを取るのが難しくなる。「お前、狂信者じゃないの?」「いえいえ、手札がたまたまないだけですよ」
こうして8段の塔を崩さず作り、無事に天井カードを乗せることができたら建設者の勝利。崩れたら狂信者の勝利(ただし狂信者が自分の番で崩したら負け)。途中で狂信者は正体を明かすことで、それ以降手番が飛ばされるが完成する段数を1つ上げることができる。
5人プレイで15分ほど。karokuさんが途中で狂信者を明かして1段アップ。非常に厳しい事態に。ほとんど絶望的な状態だったのを察したのか、もう一人の狂信者だったふうかさんが正体を明かさず私にスルーパス。最終段のタスクは私に回ってきた。『キャプテンリノ』よりも紙が薄く、しかも壁に窓がきちんと空いているため、エアコンの風でゆらぐようなもろさ。繊細な作業だったが何とか天井カードまで乗せることができて建設者チームの勝利。
どうやって立っているか不思議なくらいのアンバランスなバベルの塔。繊細なペーパークラフトの出来栄えが、繊細なプレイ感を生み出しているゲームとして注目される。
Babel
たきざわまさかず/こぐま工房(2016年)
1~5人用/10歳以上/15~30分