クニツィアの名作競りゲーム『メディチ』日本語版、12月29日発売
cosaicは12月29日、ドイツの人気ボードゲームデザイナーR.クニツィアの名作競りゲーム『メディチ』日本語版を発売する。イラスト・末弥純、2~6人用、10歳以上、60分、3000円(税別)。
オリジナルはアミーゴ社(ドイツ)から1995年に発売された作品。メディチ家が権勢を誇っていた中世ヨーロッパで商人となり、世界中から集まってくる香辛料や織物などを競り落とすゲームで、『モダンアート』『ラー』と並んでクニツィアの三大競りゲームに数えられる。
手番プレイヤーは1枚ずつ商品をめくり、1~3枚まで好きなところで競りを行う。こうしてラウンド終了時、競り落とした商品の数字や種類ごとに枚数が多い人にお金が入る。お金を使って競りを行い、その結果またお金をもらうので、損得勘定をしっかりしなければならない。
1ラウンドで競り落とせるのは1人合計5枚までで、4枚競り落とした人は、1枚の競りにしか参加できない。自分がほしい商品ならばできるだけ安値で手に入るよう、またほしくない商品ならばほかの人にできるだけ高値で競り落としてもらえるように枚数を調整していく。カードが1枚めくられるたびに各プレイヤーの思惑が交錯し、駆け引きが楽しめる作品、ついに日本語版の登場だ。
・play:game評価コメントリスト:メディチ
コンプレット(Completto)
自分に配られた22枚のタイルを、小さい順に並べ替えるゲーム。今年話題になったゲームのひとつで、シンプルなシステムながら奥が深く、定番になりそうな作品である。先日発表された日本版The One Hundredで新作では5番目の人気となった。作者はキッズゲームなどに明るいマイスター。
木製のタイルは1~100まで。裏にして混ぜ、各自17枚取って自分の前に一列に並べる。さらに5枚のタイルを表にして列に加えスタート。
手番には、場札をめくって自分の裏になっているタイルと交換するか、自分の裏になっているタイルを別の場所に移すかの二択のみ。こうして少しずつ、自分の前にある22枚のタイルが表向きになっていく。
めくったタイルは昇順になるように配置しなければならない。たとえば80番と85番が隣り合っているところで83番をめくったら、そのタイルを置ける場所がないので、交換できず手番は終了となる。このタイルを入れたかったら、次の手番に一旦裏になっているタイルを80番と85番の間に移し、次の次の手番でその83番と交換しなければならない。しかし場で表になっているタイルはほかのプレイヤーも使えるため、先に取られてしまう可能性もある。
そこでほかのプレイヤーのタイルの状況を見て、そのタイルをほしそうな人がいるか、自分のほうが先に取れるかを考える必要がある。ここに先読みの要素と駆け引きがある。
そのほかに自分のタイルと連続する番号を置けたらもう一手番というルールと、タイルを逆さ(18番←→81番)にして置くことができるルールがあり、どちらもゲームの展開を面白くする。特に終盤は、めくり運と完成への詰めの両方の要素があり、盛り上がりどころあり、考えどころありのゲームとなっている。
木製のタイルの趣きも素晴らしく、ゲームをあまり遊ばない人にも薦められる作品だ。
Completto
H.マイスター/シュミット(2016年)
2~4人用/8歳以上/30分