ボードゲーマー人口の世界ランキング
Xで「日本はボードゲーム後進国」という話題を目にした。これまでも、(人生ゲーム・UNO・オセロ以外の)国内認知度の低さ、日本発ボードゲームの海外での知名度の低さ、量販店などにおけるボードゲーム売り場の小ささ、キックスターターでの日本語非対応、中重量級のYoutubeチャンネルの少なさなど、さまざまな理由で述べられてきたが、他の国でも多かれ少なかれ当てはまるように思われる。
そこで今回、世界最大のボードゲームデータベースBoardgamegeek(BGG)のユーザー数から、世界の人口推計(2019)に基づいて、国・地域別に10万人あたりのボードゲーマー人口を算出してみた。BGGユーザー=ボードゲーマーとは限らないが、国際比較できる数字が他にないので、暫定的・相対的なものと捉えて頂きたい。人口10万人以上の国184カ国で(このすべての国にBGGユーザーがいるのは驚きである)、日本は10.99で75位。総数(1万4000人)では世界18位だが、世界11位の人口で割ると低く、1万人にだいたい1人の計算になる。
184カ国の平均36.34を大きく下回るこの順位を見ると、BGGが英語サイトだからというのは日本に限らない話だとしても、「日本にはplay:gameやボドゲーマがあるから/BGGには創作同人ゲームがあまり登録されていないから、BGGを使っていないボードゲーマーが多いのではないか」と日本特有の事情も考えたくなる。そこで周辺国の状況を見るために、世界地図(MapChart)で色分けしてみた。
地図を見ると、英語圏である北米・オーストラリア・ニュージーランドが高いのはもちろんのこと、非英語圏でもヨーロッパが全域的に高く、次に南米が続き、日本を含む東アジア・東南アジアは(シンガポールと台湾を除いて)さほど高くないことがわかる。エリア全体の傾向として、日本を含むアジアはボードゲーム発展途上国といえそうだ(中国・インドはもっともっと低い)。
ユーロゲーム発祥の地ドイツは31位とヨーロッパの中ではそれほど高くなく、1位のアイスランドをはじめ北欧が軒並み高い。高緯度だと夜が長くて寒いから暖かい室内で長時間ゲームを遊びたくなるのだろうか。この地図を眺めていると、各国特有の事情が想像できて楽しい。
北海道小樽で「ボードゲームとTRPG展」3月16日から2ヶ月開催
北海道・小樽の市立小樽文学館(小樽駅徒歩10分)にて3月16日から約2ヶ月間にわたって、「ゲームの中の『物語』 ボードゲームとTRPG展」が開催される。9:30~17:00、月祝休で5月19日まで。入館料300円。
同館で2014年に開催された「ボードゲームと文学展」から10年、ゲームを遊んだプレイヤー個々人に体験を通して生まれる「物語(ナラティブ)」にも着目し、道内のショップ・サークルの協力を得て展示を行う。
3月24日(日)と31日(日)には午後からボードゲームを体験し、ギャラリートークを聴くイベントも開催。4月29日にはTRPG体験会が開かれるほか、会期中に地元キンダーリープの移動販売車がやってくる日も設定されている。