『キャンバス:フィニッシングタッチ』日本語版、3月28日発売
透明カードを重ね合わせて目標を達成する絵画作成ゲームの拡張セット第2弾。ロード・トゥ・インファミーゲームズ(アメリカ)から2023年に発売される作品だ。
新要素として額縁(フレーム)が加わる。4種類各1個ずつあって、対応する要素アイコンと創造性アイコンの合計数が最も多い絵が額縁に収められ、条件を満たすとプラチナリボン(4点)を獲得できる。また、額縁に収められた絵はゲーム終了時にボーナスをもたらす。
新しい得点カードは、1個だけの4種の要素アイコンがない「連続性」など、得点も難易度も高いものが多く収録されており、やりごたえがある。芸術カードも加わり、絵のバリエーションもさらに広がる。箱絵も第1拡張『キャンバス:リフレクション』とつながるようになっている。
内容物:芸術カード 30枚、プラチナリボン 15枚、拡張ボード 1枚、得点カード 8枚、背景カード 7枚、スリーブ 15枚、得点計算シート 1冊、フレーム 4つ
ボードゲーマー人口の世界ランキング
Xで「日本はボードゲーム後進国」という話題を目にした。これまでも、(人生ゲーム・UNO・オセロ以外の)国内認知度の低さ、日本発ボードゲームの海外での知名度の低さ、量販店などにおけるボードゲーム売り場の小ささ、キックスターターでの日本語非対応、中重量級のYoutubeチャンネルの少なさなど、さまざまな理由で述べられてきたが、他の国でも多かれ少なかれ当てはまるように思われる。
そこで今回、世界最大のボードゲームデータベースBoardgamegeek(BGG)のユーザー数から、世界の人口推計(2019)に基づいて、国・地域別に10万人あたりのボードゲーマー人口を算出してみた。BGGユーザー=ボードゲーマーとは限らないが、国際比較できる数字が他にないので、暫定的・相対的なものと捉えて頂きたい。人口10万人以上の国184カ国で(このすべての国にBGGユーザーがいるのは驚きである)、日本は10.99で75位。総数(1万4000人)では世界18位だが、世界11位の人口で割ると低く、1万人にだいたい1人の計算になる。
184カ国の平均36.34を大きく下回るこの順位を見ると、BGGが英語サイトだからというのは日本に限らない話だとしても、「日本にはplay:gameやボドゲーマがあるから/BGGには創作同人ゲームがあまり登録されていないから、BGGを使っていないボードゲーマーが多いのではないか」と日本特有の事情も考えたくなる。そこで周辺国の状況を見るために、世界地図(MapChart)で色分けしてみた。
地図を見ると、英語圏である北米・オーストラリア・ニュージーランドが高いのはもちろんのこと、非英語圏でもヨーロッパが全域的に高く、次に南米が続き、日本を含む東アジア・東南アジアは(シンガポールと台湾を除いて)さほど高くないことがわかる。エリア全体の傾向として、日本を含むアジアはボードゲーム発展途上国といえそうだ(中国・インドはもっともっと低い)。
ユーロゲーム発祥の地ドイツは31位とヨーロッパの中ではそれほど高くなく、1位のアイスランドをはじめ北欧が軒並み高い。高緯度だと夜が長くて寒いから暖かい室内で長時間ゲームを遊びたくなるのだろうか。この地図を眺めていると、各国特有の事情が想像できて楽しい。