シュピール’19:dlpゲームズ
★オルレアン・ストーリーズ(Orléans Stories)
ゲームデザイン・R.シュトックハウゼン、イラスト・K.フランツ、2~4人用、12歳以上、60~180分。拡張セットではなく、単体でプレイ可能。
オルレアン周辺のロワールの肥沃な渓谷、初めての入植者、繁栄と大災害……これらが『オルレアン・ストーリーズ』の物語の素材だ。『オルレアン』で有名になったバッグビルドのメカニズムが、ストーリーテリングゲームに進化した。プレイヤーは、さまざまな時代を乗り越え、さまざまな課題に立ち向かう。
プレイヤーは自身の戦略を追求しつつ、仲間のプレイヤーと一緒に行動する。「最初の王国」と「王の好意」という2つのストーリーがあり、どちらのストーリーでも、条件やルールが異なる時代を連続して乗り越える。「最初の王国」では、どんな戦略で、どこでどのように時間を費やすかが各プレイヤーの自由であるのに対し、「王の好意」では共同で進み、各時代の定められた時間枠内では特定の任務を達成し、途中で脱落しないようにしなければならない。
37x27x12cmの大箱で重さも3kgあり、文字通りの重量級ゲーム。74.95ユーロのところプレオーダーは5ユーロ引きとなる。
★マラカイボ(Maracaibo)
ゲームデザイン・A.プフィスター、イラスト・フィオーレ有限会社&A,キルマン、1~4人用、12歳以上、プレイヤー人数×30分。
17世紀カリブ海を舞台に、航海者たちが冒険を繰り広げるカードドリブンのボードゲーム。ゲームズアップ社(ドイツ)が製作し、dlp社が販売する。
さまざまな国が覇権を争い、政治力・経済力を拡大する。プレイヤーは航海者となり、評判を高め、影響力のある関係を築き、富と名声を達成するためにできることは何でもする。しかし、計画を最も有益に実行できた者が、最終的に勝利に輝くだろう。自分の船を強力な船に改良する、戦闘を解決する、他の船をハイジャックする、遠征を始める、クエストを達成するなど、さまざまな戦略で計画を実行する。
ゲームラウンドの終了は、予定よりはるかに速く発生する可能性があるので、計画通りに終わるとは限らない。
ユニークなストーリーモードもあり、何ゲームかをキャンペーンとしてプレイし、エキサイティングなストーリーを体験することもできる。サプライズが次々にゲームの展開に影響を与える。
200個以上の木製コマと260枚以上のカードが入り、2kgほどの重量になった。価格は65ユーロのところプレオーダーとメッセ価格が55ユーロとなる。また別売りのメタルコインは25ユーロのところ15ユーロ。
★コーヒーロースター(Coffee Roaster)
ゲームデザイン・Saashi、イラスト・A.ベークホフ、1人用、12歳以上、10~30分。
日本の創作ゲームサークルSaashi&Saashiがゲームマーケット2015秋に発表したソロ専用ゲームのドイツ語版。逆輸入の日本語版もこれに合わせて製作される。
プレイヤーはコーヒー焙煎士となり、完璧な一杯を目指して焙煎する。そのためには好ましくない部分を除外するだけでなく、焙煎で追加の効果を加えなければならない。どれくらい成功化したかは、テイスティングで明らかになる。
dlp社は「日本のヒットデザイナーであるSaashi氏による、ユニークな1人用のバッグビルドゲームを新装し、独特なコーヒー焙煎をゲームにしました。BGG平均7.8は、おそらく過去最高のソロゲームでしょう」と紹介している。プレオーダーは29.95ユーロ。
(写真:Boardgamegeek)
曖昧なヒントから凶器と証拠を推理『ディセプション』 日本語版、9月6日発売
ピチカートデザインは9月6日、正体隠匿ゲーム『ディセプション(CS Files 犯罪現場/Deception: Murder in Hong Kong)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・T.ホー、イラスト・M.アダムスキ&B.カーレ&T.NG&A.ウォン、4~12人用、14歳以上、15~30分、4000円(税別)。
ジョリーシンカーズ(香港)から2014年に発売された作品。香港のネオン街で発生した恐ろしい殺人事件で、凶器と手がかりから殺人事件の犯人を突きとめる。
各プレイヤーに役割カードを1枚ずつ配って、犯人・共犯者・捜査官・目撃者などの配役が密かに決定される。捜査官側は犯人の証拠カードと手段カードを当てること、犯人側は最終ラウンドが終わるまでやりすごすことを目指す。
各プレイヤーの前には証拠カードと手段カードが4枚ずつ並べられている。犯人役になったプレイヤーは、「法医学者」(ゲームマスター)に、犯行に使った手段と証拠を、自分の前から1枚ずつ指定する。
法医学者は、被害者の正確や犯行時刻などが6択で示された場面タイルに弾丸マーカーを置いて、ほかのプレイヤーに犯人が持っている手段と証拠のヒントを伝える。この情報をもとに、ほかのプレイヤーは手段と証拠を特定し、誰が犯人かを当てなければならない。
ゲームの途中で手段と証拠が分かったと思ったら、それらを指定して合っていれば、法医学者と捜査官側の勝利、全員が外れるか3ラウンド終われば犯人側の勝利となる。
多種多様な証拠カードと手段カードに対し、場面タイルで伝えられることは限られており、さらに犯人側が操作を混乱させるため、一筋縄では行かない。推理だけでなく想像力と、嘘を見破る力が試される正体隠匿ゲームだ。
内容物:役割カード(黒)12枚、証拠カード(赤) 200枚、手段カード(青) 90枚、場面タイル 32枚(イベントタイル 6枚も含む)、バッジトークン 11枚、弾丸マーカー 6個、日本語ルール 1部
JELLY JELLY GAMES:デセプション