ドイツゲーム賞2020に『ザ・クルー』、KdJとダブル受賞
ボードゲームメッセ「シュピール」を主催するフリードヘルム・メルツ社(ドイツ)は本日、31回目となるドイツゲーム賞(Deutscher Spiele Preis)を発表した。一般愛好者の投票により、『ザ・クルー(Die Crew)』が1位に選ばれた。『ザ・クルー』は今年のドイツ年間エキスパートゲーム大賞(KdJ)も獲得しており、この2つの賞でダブル受賞するのは昨年の『ウイングスパン』に引き続き2年連続4回目となる。
ドイツゲーム賞は、前年の秋から当年の春までに発売された新作を対象として、はがき、インターネット、用紙による一般投票で選ばれている。5タイトルまで記入する方式で、毎年フリーク向けの作品が選ばれる傾向にある。昨年は『ウイングスパン』、一昨年は『アズール』が受賞した。
今年1位となった『ザ・クルー』は、協力してミッションをクリアするトリックテイキングゲーム。コスモス社から昨秋発売され、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞にも選ばれた。大箱のゲーマーズゲームを選んできたドイツゲーム賞に、小箱のカードゲームが選ばれるのは94年の『ニムト』以来26年ぶりとなる。日本語版は今月25日にジーピー社から発売予定。
2位にはドイツ年間エキスパートゲーム賞にノミネートされた『カートグラファー』、3位には日本語版も発売されている『マラカイボ』が入った。10位以内のうち日本語版が発売(予定も含む)されているのは8タイトルと昨年より1タイトル増えた。
同じく投票で選ばれるドイツキッズゲーム賞には『アンドール・ジュニア』が選ばれた。こちらもコスモス社の製品で、コスモス社のダブル受賞となっている。授賞式は例年、エッセン・シュピール前夜祭に行われてきたが、今年はオンライン版の「シュピール・デジタル」で行われる模様だ。
【ドイツゲーム賞2020】
1位:ザ・クルー
(Die Crew / T.ジング / コスモス出版)
2位:カートグラファー
(Der Kartograph / J.アダン / ペガサスシュピーレ)
3位:マラカイボ
(Maracaibo / A.プフィスター / ゲームズアップ)
4位:バラージ
(Wasserkraft / T.バティスタ&S.ルチアーニ / フォイヤーラント)
5位:クーパー・アイランド
(Cooper Island / A.オデンダール / フロステッドゲームズ)
6位:グレンモアII:クロニクルズ
(Glen More II: Chronicles / M.クラマー / ファンテイルズ)
7位:クリスタルパレス
(Crystal Palace / C.ラウバー / フォイヤーラント)
8位:パークス
(Parks / H.オーブボン / フォイヤーラント)
9位:マルコポーロ 大いなる帰還
(Marco Polo II: Im Auftrag des Khan / S.ルチアーニ&D.タッシーニ / ハンス)
10位:西フランク王国の聖騎士
(Paladine des Westfrankenreichs / S.フィリップス&S.J.マクドナルド / シュヴェアクラフト)
【ドイツキッズゲーム賞2020】
アンドール・ジュニア
(Andor Junior / I.ブラント&M.ブラント / コスモス出版)
・Deutscher Spiele Preis:Preisträger 2020
『レス・アルカナ:光と闇』日本語版、9月17日発売
テンデイズゲームズは9月17日、『レス・アルカナ:拡張1 光と闇(Res Arcana: Lux et Tenebrae)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・T.レーマン、イラスト・J.デルヴァル、2~5人用、12歳以上、30~60分、2500円(税別)。プレイするためには『レス・アルカナ』基本セットが必要。
暗い大聖堂では、メイジは呪文を強化するために悪魔の力を呼び込んでいる。錬金術の研究室では、神学者が破壊の巻物を書き込む。一方、吟遊詩人と獣使いは、闇の力を抑えるために、プリズムドラゴンと黄金のライオンを探し出す――。
昨年7月に日本語版が発売され、今年のドイツ年間エキスパートゲーム大賞推薦、フランス年間ゲーム大賞エキスパート部門大賞を受賞したカードゲームの拡張セット。5人までプレイできるようになるほか、少人数ルールも同梱され、幅広い人数で楽しめるようになる。
また新たなアーティファクト「デーモン」、使い捨てのパワー「スクロール」のほか、4人のメイジ、2つのマジックアイテム、4つのモニュメント、4つの力ある場所、12のアーティファクトを追加し、新機軸を加えた新しい展開が待っている。
・テンデイズゲームズ:レス・アルカナ:拡張1 光と闇