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ランダム生成されたお題で小説を書く『ショートショートnote』6月22日発売

株式会社パートナーズは本日、『ショートショートnote』を発売する。プロデュース・大澤孝、ゲームデザイン・高橋晋平、監修・田丸雅智、1~人、7歳以上、15~30分、2970円(税込)。

会員数380万人、ボードゲーム関連も多いメディアプラットフォーム「note」公認のカードゲーム。お題カード2枚でランダムに生成されたタイトルの物語を制限時間内でPCやスマホでnoteに書き、「スキ」の数を競うというハイブリッドな作品だ。

制限時間は3~7分で設定し、ハッシュタグ「#ショートショートnote」を付けて投稿することで短時間でも「スキ」がもらえる仕組み。ZoomやLINEなどを使ってオンラインでも遊べるほか、紙に書いたり口頭で発表したりして完全オフラインでもプレイ可能。「形式カード」によって文章だけでなく、イラストや漫画、写真、音声(口頭)などアウトプット形式を変えることもできる。

お題カードは200枚あり、想像力を引き立てるようにショートショート作家の田丸雅智氏が監修。ほかに執筆のヒントカードも入っていて、物語作りをサポートしてくれる。

発売を記念して本日20:00からYoutubeにて、制作者による「5分でチャレンジ!ショートショート書き方講座」が配信され、視聴者がゲームに参加できる。視聴方法はこちらから。

内容物:お題カード 200枚(+予備10枚)、制限時間カード 3枚、形式カード 3枚、ヒントカード 4枚、取扱説明書

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ミクロマクロ:クライムシティ(MicroMacro: Crime City)

ディテールに真相あり

大判の地図をテーブルに広げて、さまざまな事件のシーンを探し出す協力ゲーム。シュピールヴィーゼ出版(ドイツ)から発売され(販売はペガサスシュピーレ)、シュピール・デジタルのスカウトアクションで1位、フランス年間ゲーム大賞、そして来月発売されるドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされている。ファミリー向けとしては今年度を代表する作品である。

封筒から今回のシナリオを出し、最初の1枚目を読むと、まず事件現場を探すよう指示される。マップは広いが東側とかだいたいの場所が書いてあるのでほどなく見つかるだろう。見つかったら次のカードを読み、順々にその事件の原因や、犯人の逃走経路を探していって、最後のシーンで真相を解明してクリアとなる。

推理の要素はあるが、やることはほぼ『ウォーリーを探せ』で、ゲームとしてどこが面白いんだろう?と思っていた。ゲーマーで遊んだときも、細かいものが見えなくなる年代ということもあって、3シナリオ目にもなるともう意地で遊んだ感じがある。難易度が高くなるにつれて重要なシーンが見つからず、適当な結論を出してハズれたときに漂う微妙な空気。

その認識が改まったのは、私がゲームマスターをして、小学生に遊んだもらったときだ。ストーリーをただ読むだけでなく言い換えたり肉付けしたりして、子どもたちの様子を見ながら、どんなシーンを探せばいいのかヒントを出した。関係ないシーンだったらなぜ違うのかを伝え、あきらめムードになったらもう大体の場所を教える。そうすることで最後まで熱中して絵を探す子どもたちの姿が見られた。

考えてみればファミリーにおいても、大人の誰かが盛り上げ役のゲームマスターを買って出れば、遊ぶ方もストレスがなくなり、ゲームマスターもゲームをコントロールする楽しみがある。これならゲーマー同士でもできるかもしれない。ゲームマスターを交替しながらタイムアタック協力ゲームなどにすれば盛り上がるだろう。

MicroMacro: Crime City
ゲームデザイン&イラスト・J.ジッヒ、他イラスト・D.ゴル&T.ヨヒンケ
シュピールヴィーゼ出版(2020年)
1~4人用/8歳以上/15~45分