ダイソーからサンリオコラボのボードゲーム3タイトル発売
大創出版は今月上旬より、100円ショップDAISOにてサンリオコラボの新作3タイトルを順次販売開始する。いずれもゲームマーケットで活躍しているゲームデザイナーがデザインを担当し、かわいらしいキャラクターたちからは想像もつかないような、大人でも本気で楽しめる仕上がりとなっている。各110円(税込)。店頭によっては取扱いのない場合あり。
『エカルタ』(ゲームデザイン・木村陽介 / 編集H1R0)はカードを12枚並べて、お題カードと同じ組み合わせを探すパターン認識ゲーム。カードは4分割になってサンリオのキャラクターが描かれており、パターンによっては2~4枚にまたがってるときもあって簡単には見つからない。真っ先に見つけた人は該当するカードを1枚取り、お題カードを代わりに入れることでパターンが変わっていく。2~6人用、6歳以上、15分。
『パタパタくるりん』(ゲームデザイン・オカベニアス / GOTTA2 )は4×4マスに手札からキャラクターカードを配置し、矢印の向きのカードをひっくり返していき、最後に自分にひそかに割り当てられたキャラクターが最も多く表になっている人が勝つ。自分のキャラクターは最後に公開するため、ブラフをかけることもできる。2~4人用、6歳以上、15分。
『スポーツフェスタ』(ゲームデザイン・尾根ギア)は何とトリックテイキング。親が出した競技カードと同じスートを出して、数字が一番大きいカードを出したら獲得できる。これに加えて中央の場には条件(「2位」など)を満たしたらもらえる特別賞があり、獲得トリックとの合計で勝敗を決める。3~5人用、6歳以上、10分。
スポーツフェスタ(Sports Festa, ダイソー, 2022)
さまざまな目標が設定されたトリックテイキング。切り札がないのでワンサイドにもなりやすいところを、2位や3位でもらえる得点、1トリックも取らないでもらえる得点(キティちゃん)で勝敗の行方がわからなくなる pic.twitter.com/BuxbDd4y5q— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) April 11, 2022
ウィキッド・ラビリンス(Wicked Labyrinth)
オールペイの緊張感
「魂の欠片」を集めて神託カードを達成するオークションゲーム。タクティカルゲームズがゲームマーケット2021秋に発表した新作で、プッシュ・ユア・ラック&セットコレクションゲーム『ウィキッド・フォレスト』に続いて劇団イヌカレー氏を起用した。オークションに使う「探索駒」の造形と相まって、独特な雰囲気を醸し出している。
中央に4~6枚の回廊カードが並べられ、このラウンドで手に入る「魂の欠片」の色がわかる。1枚ずつオークションを行い、各オークションで2位までが指定された「魂の欠片」を獲得できる。
オークションの形式は「封印入札&オールペイ」、つまり落札できなくても支払わなければいけない握り競りである。4~6回のオークションの配分を考え、他のプレイヤーがほしい色を読みつつ、競合しそうなときはたくさん握り、ほしくないときは全く握らないといったメリハリをつけ、ときには裏をかいて握る数を増減しよう。
獲得する数を増やす「魂の気配駒」と、逆に権利を得た人に失点を与える「魔女の気配駒」がオークションに変化を与える。握った人ではなく、競り落とした人が利害を被るところがポイントで、自分が取りたかったものを取られたり、押し付けたかったものを押し付けられたりもする。
こうして獲得した「魂の欠片」はプレイヤーボードに並べられ、同じ色を2個集めると1つ上の位に上げることができる。こうして指定された魂の位・色を揃えると神託カードの達成となり、魂の欠片をさらに上げたり、得点化したりできる。4ラウンドで「魂の欠片」や達成した神託カードの得点を合計して勝敗を決める。
オールペイオークションでは事故(たくさん握ったのに1個差で負けて何も得られず、その後のオークションにも参加できない)が起こりがちだが、先行するプレイヤーには「魔女の気配」を押し付けることでバランスが取られ、いい勝負になるようだ。特に最終ラウンドは是が非でも取りたいオークションがはっきりしているため、「魔女の気配」を食らっても取りに行くか、裏をかいて場をかき乱すかとの選択がエキサイティングである。
ウィキッド・ラビリンス
ゲームデザイン:アダチジュン/イラスト&アートワーク:劇団イヌカレー・泥犬
タクティカルゲームズ(2021年)
3~5人用/14歳以上/30~40分