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チャクラ(Chakra)

同じ色まで運ぶ落ち物パズル

インドのヨーガで脊柱の基底から頭頂まで7つあるとされるエネルギーの中枢チャクラ。ここに頭頂部からエネルギー水晶を投入して同じ色のチャクラにいち早く届けるパズルチックな作品。ブラム!社(フランス)が2019年に発売し、ゲームファクトリー(スイス)によるドイツ語版がドイツ年間ゲーム大賞の推薦リストに入った。

各自プレイヤーボードをもってスタート。手番には、場から水晶コマを取って自分のプレイヤーボードに配置する。各色1個までで、負のエネルギー(お邪魔水晶)は優先的に取らなければならない。

取った水晶は一番上の入り口に置くか、チャクラに直接配置する。そして「3つの水晶を1つずつ下へ」「1つの水晶を3つ下へ」などのアクションを使って、同じ色のチャクラまで移動するのだ。同じ色の水晶を3つ届けられたチャクラは「調和」して得点になる。

移動アクションではアクショントークンを使い、使った移動パターンは、一手番休んで全回復するまで使えなくなる。しかもチャクラに直接配置するにはアクショントークンを消費し、そのチャクラが調和するまで帰ってこない。アクション回数を減らしてでも深いところにあるチャクラに水晶を直接入れたほうが得か、それとも上から地道に送り込むべきか悩ましい。

チャクラによって調和したときの得点が異なり、その得点はアクショントークンを全回復するたびに少しずつわかっていくようになっている。他のプレイヤーが優先的に集めている色は得点が高いかもという推理はできるが、運の要素を加えて早解きパズル特有の息苦しさを緩和している。

誰かが5つのチャクラを調和させたら最後のプレイヤーまで手番を行ってゲーム終了。調和させたチャクラの得点と、一番下まで送り込んだ水晶、下の第1チャクラから一番長くつながっている人のボーナスを加えて勝敗を決める。

水晶の移動では空きマスがないと通れず、途中で詰まらないようにあれこれ悩むが、調和すると素通りできるとようになるのが気持ちいい。やりがいのある落ち物パズルゲームである。

Chakra
ゲームデザイン:L.クルレザ/イラスト:C.コナン
ブラム!(2019年)
1~4人用/8歳以上/30分

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送り込んで囲んで陣取り『ストラベルト』4月23日発売

アーチゲームズは4月23日、『ストラベルト(Storabelt)』を発売する。ゲームデザイン:ラング・ダルフロド、イラスト:Tトゥーウォー、3~4人用、12歳以上、45~60分、5940円(税込)。

16世紀のスカンディナヴィア半島で、兵士と壁を駆使して競い合う陣取りゲーム。パッケージもメカニクスもユーロゲームの風貌を備えたアーチゲームズのオリジナル作品だ。00年代のユーロゲームで盛んに作られたエリアマジョリティに、変則ワーカープレイスメントとカードコンボという最近の要素を加えている。

手番には7つのアクションスペースにワーカーを配置して兵士を送り込んだり壁を作ったりする。アクションスペースにあるワーカーの数がアクションの強さになっており、後から配置するほど強いアクションができるところが特徴。

ゲームボードはヘックスで分割されており、壁で区切ることでエリアが作られる。3マス以内のエリアができたら、兵士のマジョリティでそのエリアの得点を獲得できる。さらに援軍カードや戦利品で自分だけ特定のアクションにボーナスをつけたり得点を増やしたりすることができる。カードのコンボによって戦術が変わってくるだろう。

アーチゲームズ:ストラベルト