バイワード(Buy Word)
長い単語で大儲け
アルファベットタイルを安く仕入れて高く売るワードゲーム。故S.サクソンの遺作を出版していたフェイス2フェイス社が『アイムザボス』に続いて発売した作品で、2005年のゲームズマガジン大賞を受賞している。
基本ルールはきわめてシンプルである。ダイスを振って、その枚数だけタイルを袋から引いて買う。前に買ってあったタイルと組み合わせて長い単語を作り、売る。これを繰り返してお金を増やす。以上。
タイルには使用頻度によってドットがついている。買うときも売るときも、値段は枚数ではなく「ドットの2乗」で計算する。ドットが6つあったら36ドル、10あったら100ドルというように。買うときよりも1つでもドットを増やせれば、利益になる。
買うときには、袋から引いた分を全部買わなければならない。ばら売りはしていない。こんなに買っても使えないなと思ったら、買わなくてもよい。毎ラウンド8枚までしか持ち越せないので、無駄な買い物はできない。
でも買うのをけちって流してばかりいると、いつまでも単語はできない。袋のタイルがなくなったらゲーム終了。それまでに長い単語の作成を目指す。
ワイルドカード(ジョーカー)は全員同じ枚数だけ持っていて、1単語に1枚だけ使うことができる。序盤に使い切ってしまうと、後で苦しくなるだろう。
妻と対戦。1回目は原本割れで負けという残念な結果になったのでリベンジで2回目。11ドット121ドルの単語を作り、原本の200ドルを2倍くらいに伸ばして勝利できた。
このルールは基本ルールで、さらにタイルの競りなどのオプションルールがいろいろついている。ワードゲームなので遊ぶ場面は少ないかもしれないが、日本語でできないものだろうか。
Buy Word
S.サクソン/フェイス2フェイスゲームズ(2004年)
1〜4人用/8歳以上/45分
ドット付きひらがなタイル
普段のゲーム会ではなかなか遊べないワードゲームを、妻が育児休暇のうちに遊んでもらっている。これまでに『ヤーゴ』、『ワードウィツ』、『クイビックス』、『バイワード』を遊んだ。
どれもそれなりには楽しめたが、英語のボキャブラリーの少なさにがっかりするし、正しい単語かどうか判定するのにいちいち辞書を引いているとテンポが悪い。以前、『スクラブル』を遊んだとき、DO→DOES→DOESNTぐらいしかできなくてつまらなかったのを思い出す。
そこで、同じゲームを日本語でできるドット付きひらがなタイルがあればいいなと思う。使用頻度によって枚数を変えると共に、「ぬ」は3点、「あ」は1点というようにタイルにドットをつける。そのほかにジョーカータイル。
これで『クイビックス』と『バイワード』は遊べる。また『ワードラミィキューブ』(英語版はある)や『スクラブル』もできるだろう。ほかに自分でゲームを考えてもよい。
もちろん、アルファベットよりひろがなの種類が多いので、同じルールで遊べるかどうかは慎重なテストプレイが必要だろう。日本語タイルの『メイクワード』というゲームが50年ほど前に出ていたらしいが、濁音・半濁音のタイルもあって出しづらかったという。
日本語ワードゲームは、カードゲームでは『ワードバスケット』や『もじぴったん』、タイルゲームでは『あいうえおプラス』や『日本語スペラ』が販売されているが、いずれもドットはついていない。