ボードゲームdeワールドカップ
2010年ワールドカップ・南アフリカ大会の決勝トーナメント出場国が全て決定した。そこで世間の盛り上がりに便乗して、出場国にちなんだボードゲームをピックアップ。私は試合をほとんど見ていなかったが、ボードゲームを探しているうちに出場国のことに興味をもつことができた。これを機会に遊んでみたい。
まずは全出場国が決勝に進んだ南米から。ブラジルは『ピラニアペドロ(Piranha Pedro)』。アマゾン川で右往左往するペドロ君を救おう。アルゼンチンは『ハチエンダ(Hazienda)』。大農場(アシエンダ)を経営するゲームで、タイルを配置して市場につなぐ。チリは『ジャイアンツ(Giants)』。イースター島を舞台に、モアイを切り出し海辺に運ぶ。ウルグアイとパラグアイは、残念ながら思い浮かばなかったのでウォーゲームの『三国同盟戦争(The Triple Alliance War)』を挙げておく。パラグアイと、アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイの同盟軍で行われた戦争を描く。
次は波乱含みのヨーロッパ。イングランドは『ブラス(Brass)』。18世紀の産業革命をテーマにして運河から鉄道へと変わる中、船や工場を作る。オランダは『シーランド(Seeland)』。水車で干拓し、チューリップ畑を作る。ドイツは『郵便馬車(Thurn und Taxis)』。各都市に郵便局を配置してドイツに郵便網を広げる。スペインは『エルグランデ(El Grande)』。騎士を全土に配置して、各エリアで多数を取る。ポルトガルは『バスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)』。王様の庇護の下、船や船員を調達して遠方をめざす。スロバキアはちょっと苦しいが『モダンアート(Modern Art)』。絵画を競るこのゲームに登場するアンディ・ウォーホルは両親がスロバキア出身なのだとか。
残りはもう5カ国しかない。アメリカは『チケットトゥライド(Ticket to Ride)』。アメリカ全土を鉄道に乗って旅行する。メキシコは『メキシカ(Mexica)』。アクションポイント制で運河や橋でエリアを区切り、建物を建てる。韓国は『歴史王(ヨクサワン)』。花札形式で韓国の陣取りをする韓国のゲーム。日本は『サムライ(Samurai)』。タイルを置いて各地方の権力・財力・信仰を奪い合う。そして最後はアフリカ唯一の決勝進出国・ガーナ。唯一なので『アフリカ(Africa)』。タイルをめくってアフリカ探検をする。カカオがらみで『チョコレート会社(Schoko & Co)』も考えたが、どう見てもヨーロッパが舞台のようだ。
さてこのゲームで決勝トーナメントを占ってみよう(といっても私の好みでどちらのボードゲームが面白いかを選んでみただけだが)。1回戦、ウルグアイVS韓国は韓国、アメリカVSガーナはアメリカ、オランダVSスロバキアはスロバキア、ブラジルVSチリはチリ、アルゼンチンVSメキシコはアルゼンチン、ドイツVSイングランドはイングランド、パラグアイVS日本は日本、スペインVSポルトガルはポルトガル。2回戦、韓国VSアメリカはアメリカ、スロバキアVSチリはチリ、アルゼンチンVSイングランドはアルゼンチン、日本VSポルトガルはポルトガル。準決勝、アメリカVSチリはチリ、アルゼンチンVSポルトガルはアルゼンチン。決勝はチリとアルゼンチンで、アルゼンチン(『ハチエンダ』)と見た。やはり上位に進むほど接戦になりそう。
ここでは1タイトルずつしか挙げなかったが、各国をテーマにしたゲームはもっとたくさんある。皆さんのお気に入りは何ですか?
ダンジョンロード(Dungeon Lords)
ダンジョンの経営学
ここは地下世界。暗黒の支配者たちは今日も仕事に精を出している。インプ(小悪魔)たちをリクルートして固い岩にトンネルを掘らせ、金を採掘して資金を集め、宝を根こそぎ奪っていく冒険者に備えて高いトラップを買い、食料を調達してモンスターを雇う。ダンジョン省からは厳しい採掘規制が敷かれ、税金まで取られてしまう。
RPGの王道、ダンジョン攻略を悪の側から見たボードゲームが、昨秋チェコで発売され、その日本語版が来月発売される。先行して先月ゲームマーケットで限定発売されたものを遊んだ。
ゲームはダンジョンの建設と冒険者パーティとの戦闘に分かれる。建設は8種類(食料調達、悪評の改善、トンネル掘り、金の採掘、インプの徴募、トラップの購入、モンスターの徴募、部屋の増築)のアクションから毎回3枚のアクションカードを選ぶ。手番順・選んだ順にコマを置いて行い、順番によってはコストが高くついたり、定員からはみ出して何もできなかったりすることもある。
メインボード。選択したアクションスペースに順番にコマを置いて、そのスペースのアクションを行う