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ストレイシーフ(Stray Thieves)

彷徨えるゲーム

今回のゲームマーケットで発売された新作の中で、良くも悪くも最も話題になった作品である。ボードゲームおっぱいで事前に紹介されたり、ぼうけんTVで取り上げられたりしたこともあるだろう。でも話題になったのは「これはゲームなのか?」という内容によるところが大きいようだ。
ボードゲームおっぱい:ゲームマーケット直前!番外編 「ストレイシーフ(迷える盗賊)」
ぼうけんTV:オインクゲームズ
Togetter:「ストレイシーフ」の楽しみかた
Togetter:「ストレイシーフ」賛否両論
Togetter:「ストレイシーフ」まとめ反響
Togetter:「ストレイシーフ」ゲームとは?
Togetter:「ストレイシーフ」その5
各人は同じ内容の手札をもつ。中身はノーブル、シーフ、ナイトの3種類。これを一枚ずつ場(最初はトレジャーが置いてある)に出し、裏にして一列に並べる。全員出し終わったところで最初から1枚ずつオープンし、シーフはそれまで出ていたトレジャーとノーブルを全部取るが、シーフの直後にナイトがいると横取りされてしまう。全部めくって、取った枚数の多い人が勝ち。
出すときは、「これはシーフです」とか「ノーブルです」とか言って出すが、本当のことを言う必要はない。ノーブルが続いているなと思ってシーフを出したら、直前にシーフが総取りしていてガッカリとか。
賛否両論あった理由は、ウソをつくリスク(ばれたらペナルティ)がなく、したがってウソかホントか判断する手がかりもないというところにあるようだ。その代わり、プレイヤーが思い思いに自分のストーリーを作ったり、相手のストーリーにつっこんだりして、最後にオープンしたときにみんなが描いたストーリーと実際のギャップを楽しむ。つまり、ブラフゲームという看板をかけたコミュニケーションゲームなのである。
上記のボードゲームおっぱいは次のように評している。面白いという理由とつまらないという理由の両方を見事に言い表している。

口に出して言ってんのが全く関係ないんだもん。何でも言えちゃんだから、ウンコウンコって言っててもいいわけじゃん(笑)。汚いですけど。なんすけど、あれが本当なんじゃないかなってことは、これも本当かもっていう全く意味のない論拠に引っ張られたなっていうのがあって。

楽しめるかどうかはプレイヤー次第。私が遊んだときはストーリーを作るのを怠って全部「ノーブル」と言ったりしていたので全く盛り上がらなかったが、おしゃべりを楽しむゲームとして臨めば違っていたかもしれない。
ストレイシーフ
佐々木隼/オインクゲームズ(2010年)
2~6人用/10歳以上/10分

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平日ゲーム会

土日が忙しくてなかなか空けられない今日この頃、トンデモブラウさんと鴉さんをお招きして平日ゲーム会を開催した。子供の保育園の送迎という私の都合で、10:00〜16:00という時間帯にさせて頂く。早い時間から遠くからお越しいただいたお二人に感謝。
以下、遊んだゲームの短評。詳しいレポートは後日アップする予定。
ダンジョンロード(Dungeon Lords)
ダンジョンの魔王となって、モンスターを雇ったりトラップを仕掛けたりして、勇者たちをやっつけるボードゲーム。昨年のエッセン国際ゲーム祭の代表作である。集まってくる勇者を見ながらじっくりダンジョンを作って、その結果を戦闘で試す。小心者だったり頭脳派だったり、悪の親玉もたいへんだなと思った次第。
ドミニオン:錬金術(Dominion: Alchemy)
シリーズ最新作の拡張。新たな財宝カード「ポーション」と、お金とポーションで購入するアクションカードが追加された。とりあえずポーションを買っておかないと買えるアクションカードの選択肢が少ないし、でもある程度買うとポーションが邪魔になるというバランス。
チョコラトル(Chocolatl)
6箇所のエリアで一度にビッドして勝利点などのアドバンテージを得るボードゲーム。一度なのであちら立てればこちら立たず。ほかの人の狙いを読んだり、足元を見たりして、ちょうどよいビッドをめざす。6箇所のパラメータがラウンドごとに変わるのでビッド配分に変更を迫られるのが面白い。
たんとくおーれ(Tanto Cuore)
自分専用の場札(TCGでいうところのパーマネント)というコンセプトを加え、テーマをメイドにしたドミニオン。ドミニオンほどテキスト効果は複雑でないのでとっつきやすい。この自分専用の場札から発揮されるアクションが強力で、これに対して直接攻撃もできるようになっている。