ドイツ年間ゲーム大賞に第3の賞
ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会(Spiel des Jahres e.V.)はホームページのニュースで、2011年からフリーク向けに第3の賞を制定することを明らかにした。21世紀に入ってから一般ファミリー層をターゲットに賞を贈ってきた同賞が、新しい方向性を加えることになる。
第3の賞はボードゲーム経験が長く、より難易度の高いボードゲームを求めている愛好者に、選択の指針を提供するとともに、ボードゲーム文化の多様性を証明する狙い。ボードゲーム市場で近年、ルールが多い商品の分野が成長しているため、これからもこの分野で創造的な作品がコンスタントに作られるよう、オリジナリティや革新性を評価し、デザイナーや出版社を支援する狙いがあるという。
これまでも、「複合ゲーム賞」や「ゲーム大賞プラス」という特別賞で、フリーク向けのゲーム(『ケイラス』『アグリコラ』『果てしなき世界』)を表彰してきたが、これを格上げして年間ゲーム大賞・年間キッズゲーム大賞と同格にする。正式な名称やロゴなどはまだ発表されていない。受賞作の発表は本賞と同じく、6月27日にベルリンにて。
・Spiel des Jahres e.V.:Spiel des Jahres vergibt dritten Hauptpreis
『ホワイトチャペル』日本語版発売
ホビージャパンは本日、切り裂きジャックをテーマにしたイタリアのボードゲーム『ホワイトチャペル(Letters from Whitechapel)』の日本語版を発売した。2-6人用、13歳以上、60〜150分、5,880円。昨年10月のエッセン国際ゲーム祭で発表されたが、製造が遅れたため、日本語版が世界で一番早い発売となる。
19世紀末、ロンドンで発生した非常に有名な連続殺人事件。切り裂きジャックと呼ばれる殺人犯と、彼を止めようとするロンドン市警の必死の捜索を題材にしたゲームである。ジャックを演じるプレイヤーは、毎夜新たな殺人を実行して隠れ場所へ逃れようとする。一方で捜査員となる他のプレイヤーたちは、ジャックを追跡し、彼を逮捕する手掛かりを集めていく。正確な歴史考察に基づく雰囲気たっぷりのアートワークが雰囲気を盛り上げる。
一対多のシステムで、ドイツ年間ゲーム大賞受賞作の『スコットランドヤード』タイプのゲーム。同社ではイタリア統一を成し遂げた軍事家をテーマにした『ガリバルティ』に続く2タイトル目で、史実をゲームに盛り込むことによってオトナが楽しめる作品に仕上げた。
馬車や裏道を使用して追跡をかわしたり、有名な「ホワイトチャペルからの手紙」を出して捜査を混乱させることができるジャック。交通封鎖で移動先を絞り込んでいく警察。この恐ろしい獣を果たしてロンドン市警は狩り出すことができるのか?
Whitechapel Demo – BoardGameGeek Booth – Essen Spiel 2010 from Scott Alden on Vimeo.