ジョーカー賞2011ノミネート
ベルギーのゲーム団体「もうひとつのゲームアイデア協会(Pour une autre idée du jeu)」は、今年で5回目となるジョーカー賞(Prix Joker)のノミネート作品を発表した。4部門について発表されたノミネート作品は以下の通り。
この作品の中からショップやネットで投票が行われることになっている。昨年はファミリー部門で『トバゴ』、愛好者部門で『フレスコ』が選ばれた。
【ジョーカー賞2011ノミネート作品】
小さい子供部門(4歳〜)
バナナジャンプ(Banana Jump / ウィニングムーブス)
枕投げ(Kissenschlacht / アミーゴ)
満腹(Pappsatt / セレクタ)
子供部門(6歳〜)
あわてんぼ魔女(Schusselhexe / ハバ)
スーパー恐竜(Super Rhino / ハバ)
ジャイアントステップ(Zwerg Riese / ハバ)
ファミリー部門(9歳〜)
バンコクの運河(Bangkok Klongs / dlpゲームズ)
カーゴ・ノワール(Cargo Noir / デイズ・オブ・ワンダー)
サフラニート(Safranito / ツォッホ)
愛好者部門(12歳〜)
世界の七不思議 (7 Wonders / レポスプロダクション)
エアラインズ・ヨーロッパ(Airlines Europe / アバクス)
ユグドラシル(Yggdrasil / ズィーマンゲームズ)
・spielbox-online:Nominierungen für belgischen Spielepreis
・Pour une autre idée du jeu
ルール和訳公開の是非(3)メーカー
ショップ関係者は影響がないといっても、私には遠慮があって、現行商品のルールは原則公開していない。これは、公開訳をもとに個人輸入する人が増えると、ショップの売り上げに影響するのではないかという危惧からであるが、このポリシーを覆す考えが出てきた。それはルールを読んでから買うという人と、発売と同時にルールを公開する海外メーカーの急増である。
収納の関係で購入量はしぼりたいが、新しいゲームはどんどん発売される。そんな中で、ルールを読んでから買いたいという人はどんどん増えている。ベテランゲーマーはこれまで数多のボードゲームを遊んできており、ルールを読んだだけで自分が求めているゲームかどうか、面白いか、ありきたりか、つまらないかの見当がつく。
このような機運が原因なのか結果なのか分からないが、海外メーカーでは発売と同時にホームページでルールを公開するようになっている。メーカーとしても、概要だけで買う気にならない人は、ルールを読んで購入を検討してほしいということなのだろう。
この理屈から行けば、現行商品のルールは、その作品に面白さの自信があるならば、どんどん公開したほうがよいということになるだろう。ショップとしても、個人輸入に流れるリスクよりも、公開されなければ売れなかった作品が売れる可能性のほうが高くなる。逆にいえば、ルールが公開されない作品は、羊頭狗肉の疑いがかけられることすら考えられる。
近年の趨勢であるルール公開が、和訳の公開にも影響を与えていくのは間違いない。それでも、現行商品の和訳を公開するのは新規情報性が薄いので私は積極的にならないと思うが、このシバリは外して考えてもいいかなと考え始めている。