スポットイット!(Spot it!)
見つからない!
同じイラストを探すリアルタイムカードゲーム。アメリカのブルーオレンジゲームズから発売され、ほどなくしてアスモデー出版から「ドブル(Dobble)」というタイトルでメジャーデビューした。5つのルールが入っており、そのどれもがエキサイティングである。
丸いカードが55枚。カードには大小さまざまなイラストが描いてあるが、どのカードでも、2枚を比べれば必ず1つだけ同じイラストがあるというのが特徴。これには感心する。5つのルールに共通して、カードを出すときには共通するイラストの名前をいって出すということになっている。
例えば『ワードバスケット』式の。共通するイラストの名前を言って中央にカードを出し、いち早く手札をなくすことを目指す。ほかにも、カードを1枚ずつ一斉に出し、共通するイラストの名前を言って相手に押し付ける「ホットポテト」など、シンプルなルールで熱いゲームが楽しめる。
イラストは大小が異なるので見つけにくく、見つかってもその名前を言うのにワンテンポかかるのが面白い。すぐに見つかることもあればじりじりした沈黙が続くことも。タナカマさんやシミーズさんらとプレイしてあまりの盛り上がりに、全ゲームを遊ぶほどだった。
Spot it!(Dobble)
D.ブランショ(Denis Blanchot)、G.ジル・ネーヴズ(Guillaume Gille-Naves)、I.プルーチン(Igor Polouchine)/ブルーオレンジゲームズ(2009年)ーアスモデ出版(2010年)
2〜8人用/ 7歳以上/20分
・テンデイズゲームズ:スポットイット!
自宅ゲーム会
ルールの翻訳でいっぱいいっぱいだった9月。カレンダーをめくったら、ぽっかりと予定が空いていることが分かってゲーム会を開くことにした。急な連絡にもかかわらず、tomokさん、くさのまさん、鴉さんにお越しいただいて、4人ゲームをじっくりと遊ぶ。
・ハムスター大相撲(Sumo Ham Slam)
ぼってりした体型のハムスターを、下から磁石で動かすアメリカのアクション相撲ゲーム。ダイスロールで「食べる」「稽古」「本番」を選び、口からペレットを入れて重くしていくという成長の要素もある。倒れそうで倒れないかと思えば、いきなりコロコロと転んでしまうハムスターのコミカルぶりが可愛て笑えた。引き落としなどの高度な技を繰り出したくさのまさん勝利。(Gamewright, 2010)
・ポーション作りの練習(Potion-Making: Practice)
ドラゴンの牙やマンドレークの根っこなどの材料から、ポーションやタリスマンを作るロシアのカードゲーム。できあがったポーションでさらに上位の薬を作っていけるので、手札を見て計画的に作っていく必要がある。終始リードしていたくさのまさんが、最後にすごい薬を作って逃げきり。私は最高のタリスマンとエリクシールを作ったが及ばなかった。(RightGames, 2005)
・レオナルドの謎(The Enigma of Leonardo)
レオナルドのスケッチを縦横に並べてカードを集めるロシアのカードゲーム。カードは左どなりのプレイヤーに流れるので、適宜妨害しつつカードを揃えることになる。妨害のつもりが絶好のカードを渡してしまうことも。tomokさんが一挙に2パターン揃える快挙で1位。(RightGames, 2007)
・パンティーレイダー(Panty Raider)
女子寮に忍び込んで下着を盗んでくるという、変態なテーマのカードゲーム。装備や師匠でポイントを上げ、ときには相棒と組んで難易度の高い下着を落とす。ほかのプレイヤーの泥棒を妨害できるカードもあって、終盤は誰が上がるか分からないエキサイティングな展開となった。鴉さんが、妨害をくぐりぬけて勝利。私はダイスの目がとことんダメでことごとく失敗に終わった。(Mindsoon, 2010)
・ドロイド(Droids)
ロボットの動きをプロットして、さまざまなミッションを遂行するフランスのボードゲーム。プロットは移動のほかに、ものを運ぶ、撃つ、ほかのロボットを動かすなどのプログラムがあり、タイルを置いた列でしか発動しない。シナリオが7つあり、今回は1つ目の生き残り戦。プロット段階から公開なので、相手の動きに応じて先の先を読まなければならない。うっかりくさのまさんの射程圏内に入ってしまった私が撃たれて終わり。(Eurogames, 1991)
・いい匂いの足あと(Duftende Spuren)
12種類の香水を鼻でかいで記憶し、指定された香水と同じものを探すゲーム。ドイツゲーム賞8位。『ザーガランド』のように、ダイスで移動して同じ香水を探し、ゴールで答え合わせをするが、記憶できるのは匂いだけ。これは全くほかにない感覚のゲームだった。くさのまさんが天才的な嗅ぎ分けで1位。私はくさのまさんの顔色を見ながら推理していたが1本当てるに留まった。鴉さんは鼻炎のため直感プレイだったが0本。(Heidorns, 1991)