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サル見るサルする(Monkey See Monkey Do)

ザ・グルーミング
サル見るサルする
カードに指示されたキャラクターやアクションを、猿真似して当ててもらうイタリアのゲーム。この出版社は、今年のエッセン国際ゲーム祭でヘンテコダイスロールゲームの『ダンジョンファイターズ』を発表し話題を読んでいた。
親は「サル見る」カードを引き、「カウボーイ」などのキャラクターか、「食べる」などのアクションかを表明してから、ジェスチャーを始める。残りの人は親のジェスチャーが分かったらテーブル中央にあるバナナ(おもちゃ。ふかふかしていて肌触りがいい)を取って回答。当たれば親と当てた人に「サルする」カードがもらえる。
「サルする」カードの枚数で勝敗を決めるが、このカード、親になったときに「鼻をほじりながら」「隣の人の背中をかきながら」「片足で立って」などの縛りを加える。1枚くらいなら何とかなるが、2枚、3枚となればそうはいかない。だんだん何をやっているのか謎になってきて、演じている方は汗だくだが見ている方は大笑い。
最後は同点だったので、先に「ウキー!」と言ってバナナを取った方の勝ちというルール。人間としての尊厳を捨ててサルになりきったぽちょむきんすたーさんが勝利した。
A.D.マルティーノ、D.マイオッチ、S.ルッソ、V.ルッソ/クラニオ・クリエーションズ(2010年)
3〜12人用/6歳以上/20分
ゲームストアバネスト:サル見るサルする

Posted in あ行 シュピール11

アルバ・ロンガ(Alba Longa)

戦いか国づくりか
アルバ・ロンガ
時は紀元前600年。ローマなど5つの行政区を受け持ち、人口を増やしてモニュメントを作るゲーム。カナダ人のデザイナーが、フランスのボードゲームデザイナーコンクールで優勝した作品を、オランダのメーカーが製品化した。
各自マイボードをもっており、はじめは労働者が8名いる。これを2倍に増やし、かつモニュメントを10軒作った最初のプレイヤーが勝つ。労働者を配置してアクションを行うが、労働者はマイボードから出ないので、いわゆるワーカープレイスメントではない。
アルバ・ロンガのダイスゲームの中心となるのがこの鉛筆型のダイス。4種類あり、労働者をどのエリアに配分するかを決める。黒は他国に攻め込む戦士、茶色は信仰レベルを上げて特典を得る神官、灰色は収入を得る商人、白はモニュメントを作る職人。このほかに、2ラウンドに1回は食料を生産する農夫もある(何色のダイスでも置ける)。
スタートプレイヤーが4つのダイスを振り、好きなものを1つ取って、その数だけ対応するエリアに人員配置する。次の人は残りのダイスから1つ選び、さらに次の人はその残りから…というようにしてダイスを取っては人員を配置していく。
残るダイスはどんどんしょぼくなっていくので、パスしてもよい。ダイスが全部取られるか全員パスしたら、次のプレイヤーが改めて4つのダイスを振る。なのでパスをしてチャンスをまつのもよい。ただしあまりパスしすぎると、ダイスを振るコストが増えるので注意。
全員の配置が終わったら、順番にアクションを実行する。まずは戦士から。戦士を置いている人は攻める国を選んで一斉に公開。相手国との差分により、少ない方は労働者を取り除かれてしまう。大きな痛手なので、国防もおろそかにできない。
商人は配置した人員に応じて収入、職人は2人につき1軒のモニュメントを建てられる。農夫はその都市の天候と、神官で上げた信仰レベルに応じた食料を生産する。さらに信仰レベルを消費することで、そのラウンドの特殊能力を取ることもできる。
食料は労働者を養うのに必要なほか、余剰分で労働者を増やせる。足りないと労働者がいなくなり、これまた大きな痛手となるので力を入れたい。
序盤からモニュメント建設に励んでいたら、総攻撃を受けて労働者をやられ、食糧不足気味に。同じくタコ殴りにされた神尾さんとふうかさんも労働者が減り、実質的に残る2人の戦いとなった。お互いに殴り合って消耗してくれるかなと思ったが、ある程度成長してからの攻撃はあまりダメージを与えられない上に、成長させたほうが早い。加速度的に勝利条件に突き進んだdjさんの勝利。
序盤に戦争する展開になると逆転不可能な脱落者が出てしまうようだ。かといって戦士なしで配置を終えるのは怖く、ほかのプレイヤーの配置状況を見て対応を考えるバランス感覚が必要だと感じた。
Alba Longa
G.ジャン/クワインドゲームズ(QWG)+フッフ&フレンズ(2011年)
2〜5人用/12歳以上/90分
ホビージャパンから発売予定