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『ルーニークエスト』多言語版、10月中旬発売→2月に延期

ホビージャパンは10月中旬(2015年2月以降に延期)、面クリアTVゲーム風のボードゲーム『ルーニークエスト(Loony Quest)』の、日本語を含む多言語版を発売する。2~5人用、8歳以上、20分、4000円(税別)。
ドット絵でお題を当てるゲーム『ピックス』のデザイナーコンビ、L.エスコフィエとD.フランクによる新作で、リベユ社(フランス)から今秋発売される。6月にブルーオレンジゲームズ(アメリカ)から発売された『ドゥードルクエスト(Doodle Quest)』をファンタジー風に仕立てた作品だ。
プレイヤーは勇者となって、ファンタジー世界「アルカディア」を旅しながら、できるだけ多くの経験ポイントを獲得する。TVゲームのステージのように仕立てたボードに、障害物にぶつからないように感覚と勘でうまく線を引いていくという異色のゲーム。
アルカディアには7つのワールドがあり、それぞれ6つのレベルと、恐ろしいボスが守っている。各レベルではミッションが与えられ、チャレンジボックスで指示された内容のラインを自分のスクリーンに制限時間内に書く。指定の時間が経過した後、自分のスクリーンをレベルシートの上に重ね、書いたラインがうまくいったかをチェックして、経験ポイント・ボーナス・ペナルティトークンを受け取る。
すべての面をクリアして、ハイスコアを達成するのは誰か。TVゲーム世代に直撃のテーマと、ユニークなシステムが注目のお絵かきゲームだ。

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レミング(Lemminge)

インコースは通らせない
レミング
崖に向かって、2匹のレミングをほかより先にゴールさせるレースゲーム。近年注目のデザイナー、S.ブリースデールの作品で、クリエイティブなプレイが楽しめる。
手番にはカードを場に出して、自分のレミングのどちらかを進める。曲がりくねったコースは山地、湖、砂漠など5種類の地形があり、その上を通って近道するには対応するカードを出さなければならない。手札のカードを見て、どちらのレミングを進めるほうが早いかを考える。
面白いところは、場に出されたカードが累積していくところだ。前の人が湖の3のカードを出していたら、そこに湖の2のカードを出せば5マス進める。さらに湖の2のカードを出せば7マスも進める。こうしてビハインドしていてもうまく波に乗れば逆転が可能だ。
ただし、最後に出た数字より大きいカードを出すとそれまでの累積がリセットされ、カード1枚分しか進めなくなる。その代わり、地形タイルを取って好きなところに置ける。こうして地形を変えることによって、自分のレミングを進みやすくしたり、ほかのプレイヤーのレミングを妨害したりするわけだ。トップは当然、いろいろな地形タイルが置かれて進みにくい。「な、何てことをしやがる!」 しかし妨害するために置いたタイルで結局自分が苦労することも。
手札を補充するには、1回休んで山札から6枚まで引く。手札を使いきってから補充というのが一番効率がいいが、手札が少ないと選択肢が減るので、どこで補充するかも考えどころである。
移動力を使って前にいるレミングを押しのけることも可能。ほかのプレイヤーのレミングはアウトコースに押しのけてしまおう。妨害を乗り越えて、2匹を先にゴールさせたプレイヤーの勝ち。
4人プレイで30分ほど。ゲームが始まってみると、考えることの多さに驚く。どちらのレミングを進めるか、地形の険しいインコースを通るか平地のアウトコースを通るか、地形タイルはどこに置くか、手札を補充するかもう1枚出すか。こういった判断を、手札と場札の状況を見て考えなければならない。最初は手札なりに遠回りしてでも進むようにしていたが、インコースとアウトコースを行き来しているのはロスが大きい。地形タイルをうまく自分の前において、インコースを突破する作戦、みんなが通りたいところで止まって、前に押してもらったり回り道させたりする作戦など、いろいろな手が思い浮かぶ。手札運もあるが、苦しいなりにもやりようがあってゲーマー魂を揺すぶられる。気がつけば3ゲーム。終わるたびに「ここの砂漠が効いたね」「このルートが厳しかった」などと感想戦が盛り上がった。
Lemminge
S.ブリースデール/アミーゴ(2014年)
2~5人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズ:レミング